新刊カウントダウン!その⑤「VUCA時代の仕事のキホン」見本が届いた!本ができる直前の状態も初めて見た

こんにちは。

カウントダウン第5回ですが、来週はもう発売日なのでカウントダウンとしては最終回です。

とうとう、見本ができました!

先週、見本が出来上がりました。やはり形になるととても嬉しいです。

想像以上に美しい装丁で出来上がってきました。発売日は3月2日なので今週の木曜日以降に書店に送られる予定です。

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実は、これを手にした時は版元であるPHP研究所にいました。

その日は見本が出来上がるということで、夜の時間帯だったのですがそちらに伺ったのですが、ちょっと作業が押していました。

なので、もう今日は見本が届かないだろう、ということは言われていました。見本そのものの代わりに、中間見本のようなもの(なんと呼ぶのかは忘れました)を見せてもらいました。添付写真のような、16ページ分が一つになった紙の束でした。

これをまとめて表紙をつけて、一気に裁断すると綺麗な本になる、ということでした。

「大人の事情で、あと●●ページ増やし(減らし)たいのですが。。。」という表現を耳にしますが、印刷・製本の都合上16ページ単位で増減させる必要がある、というわけです。

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この、本になる直前の紙の束を見て、半分感慨にふけっているときに「届きました!」という連絡が入ったので、急いで受領してもらったのが、冒頭の見本というわけです。

ちょっと運命的なものを感じました(笑)

それを持ってこの数ヶ月間伴走してくれた、担当編集の宮脇さんと記念撮影しました。年の差18年のチームです。干支は1.5周りですね。

本当にありがとうございました。感謝です。

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 さて、今回の中身事前公開は、前書き「はじめに」です。

VUCAの意味するところについてや、今回の書籍を出すに至った思いなんかを書いています。

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 はじめに

現代社会は、「VUCA」と呼ばれる環境に置かれています。

VUCAとは、

「Volatility」(変動性)

「Uncertainty」(不確実性)

「Complexity」(複雑性)

「Ambiguity」(不透明性・曖昧性)

の頭文字を取った言葉で、あらゆるものを取り巻く環境が複雑性を増し、想定外の事象 が次々と発生するため、将来の予測が困難な状態を指す言葉です。

「変化が激しい」「先が見えない」とはいつの時代も言われることですが、 〜 年前に 比べて、現在は明らかにVUCAの度合いが加速しています。

その理由の1つは、テクノロジーが進化するスピードが猛烈に上がっていることでしょう。その結果、世の中の仕組みやルールが目まぐるしく変わるようになり、ますます先行きが見通せなくなってきたのです。

そんな中、ビジネスシーンにおいても、このVUCAという言葉を、たびたび耳にするようになりました。

 この新しい現実を前にして、今のビジネスパーソンは、主に次の2つのタイプのどちらかに分かれているように思います。

 1つは、周りの変化が、単に景色になってしまっていて、自分も変化しなければならないことを自覚できていない人たち。

「今までこのやり方でうまくいったのだから、きっと大丈夫だろう」 という思いが根底にあり、今も昔と同じやり方で、仕事をし続けています。

しかし、こういった人は、多くの場合、新しい現実を直視していない場合も多い。心のどこかに不安があり、それゆえ、仕事のやり方を変えられずにいます。

もう一方は、変化に過剰に反応しすぎている人たち。

「環境が激変する今こそ、変革が必要だ」と声高に主張し、革新的な働き方や考え方を、 次々と提唱しています。

しかし、こちらはこちらで、変革を急かすあまりに本質を見失い、人々を煽るような過激な言説に走っている傾向があるように思います。

その結果、主張にも具体性や現実性を欠いていて、「視点は良いのに、もったいない」と 思うこともしばしばあります。

いずれにせよ、ある種の思考停止に陥ってしまっているような気がするのです。

私自身は、このVUCA時代について、次のように考えています。

1.仕事の本質は大きく変わっていない

2.しかし、その形式は大きく変わっている

つまり、VUCA時代には、これまでの仕事の形式を刷新しつつも、地に足の着いた仕事のやり方が求められている。そして、この両者のバランスをうまく取って働けるビジネスパーソンが増えていく必要があると思っています。

だからこそ、そんな新しい時代に必要とされる仕事のやり方を、まとめることに意義があると考えました。タイトルの『本当は大切なのに誰も教えてくれない VUCA時代の仕事のキホン』には、そんな思いを込めています。

イノベーションは「小さな工夫」から始まる

VUCAを語るとき、セットのように出てくるのが、「イノベーション」という言葉です。多くの人は、イノベーションと聞くと、何か大それた変化を想像しがちです。

しかし、私自身は「イノベーションは、小さな工夫の積み重ねからこそ生まれる」と考えています。たとえば、これまで1時間かかっていた会議を、45分でやるようにする。いつもより少しだけ早めに、ホウレンソウするようにする。一つひとつの変化を見ると、小さな変化にすぎません。

しかし、これらの「小さな工夫」が積み重なることで、結果的に大きな変化が生まれます。これが、「現実的な」イノベーションの本質です。

つまり、イノベーションといっても、必ずしも「飛び道具」が必要なわけではなく、「日々の小さな工夫の積み重ね」によって成立しているのです。

ちなみに、イノベーションは日本語で「革新」などと訳されますが、アイビーリーグの 大学の日本語学科で教鞭を執る、知り合いの米国人の方は、「イノベーションの訳は"工夫"が近い」とおっしゃられていました。これを聞いた時、とても納得した記憶があり、今でもこの考え方を大切にしています。

ここでいう小さな工夫が、本書でお話しする「キホン」です。

新しい時代にかなった「キホン」ができていれば、最終的にイノベーションが生まれる可能性は高まります。一方で、この「キホン」をおろそかにすると、偶然の一発に頼るしかなくなってしまいます。

だから、私はこのVUCAの時代にこそ、「キホン」に立ち返るべきだと考えています。

VUCA時代、4つの「新しい現実」

本書では、そんなこれからの仕事の「キホン」について、VUCA時代に到来した4つの「新しい現実」に即して語っていきます。

第1章のテーマは、「限られた時間で成果を出す」。

かつての日本企業では、「残業してでも、とにかく成果を出す」という風潮が一般的でし た。しかし、今は残業自体が禁止され、限られた時間の中で、効率良く成果を出すことが 求められています。そこで、最小限の投資で最大の成果を出すための、「生産性」アップのキホンをご紹介します。

第2章のテーマは、「答えのない問いに答えを出す」。

一昔前までは、与えられた仕事を淡々とこなしていれば、誰にも文句は言われませんでした。しかし、今は上司も含め、誰も答えを持っていません。そんな中でも、筋のいい解答を導くための「問題解決」のキホンについて述べます。

第3章のテーマは、「多様なメンバーをまとめる」。

メンバーの多様性が増し、さまざまな価値観が職場に溢れる現在、自分のやったことをそのまま部下に教える指導スタイルは、もはや通用しません。そんな多様なメンバーをまとめる「リーダーシップ」のキホンについて、本章では述べていきます。

第4章のテーマは、「働き方の持続可能性(サステナビリティ)を高める」。

ある1つの組織の価値観を順守し、そこで定年まで働いていれば良い時代は終わりました。現代では、どんな組織、どんな環境でも働き続けられる働き方の持続可能性が問われています。本章では、長く働ける自分をつくるための「自己投資」のキホンを述べます。

最後に、私の紹介をさせてください。

私は、日本IBMで働くかたわら、「ホワイトカラーの生産性向上」をテーマに、発信活 動をしています。具体的には、本を出版したり、経営大学院で教壇に立ったり、自分で会 社を経営したり、いわゆる複業をしています。

その間、さまざまな世代やコミュニティの個性あふれる方々とのご縁に恵まれ、一緒に仕事をしてきました。そして、一貫した私のクセなのですが、その人たちの働き方をつぶさに観察してきました。

そんな中で気づいた、「生産性を上げる、ちょっとした働き方の工夫」についてまとめ た、『 99%の人がしていない たった1%の仕事のコツ』『同リーダーのコツ』『同メンタル のコツ』シリーズは、おかげさまでシリーズ140万部超のベストセラーとなりました。もちろん、本書でも、その主張の軸は変わりません。

つまり、ちょっとした言い方や依頼の手順、少しの工夫だけで、生産性は劇的に向上する、ということです。

本書は、時代に遅れたくないと思っている=これからの仕事のやり方に悩んでいる方に ぜひ、読んでほしいと考えています。その上で、「ちょっとした仕事の工夫」の中に、これ からの時代を生き抜くヒントがあることを、感じ取ってほしいと思っています。

VUCA時代の仕事のキホンを知ることは、きっとあなたに飛躍をもたらすでしょう!

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以上です。
いよいよ発売まであと数日。何度経験しても、ドキドキします。
参考までにアマゾンの予約サイトです。

 

本当は大切なのに誰も教えてくれないVUCA時代の仕事のキホン

本当は大切なのに誰も教えてくれないVUCA時代の仕事のキホン