片方の眉を上げられます? 〜対話と内省:あなたの得意技、自分でわかってます?〜

こんにちは。

この一週間は、セミナーや会食、インタビューなどで多くの刺激を受ける機会がありました。

その中で思ったことがあったので、今日はそれについて考えてみたいと思います。

片方の眉をつり上げられます?

突然ですが、みなさんは片方の眉毛を上げることはできますか?

実は僕はできます。右がわも左がわも。

で、ぼくは実は先週まで、これは世界中の誰もが、何の苦もなくできるものだと思っていました。

しかしできない人がいたのです!というか、日本人の多くの人ができないのです。

指摘を受けて調べてみると、日本人は10%くらいしかできないという説があるそうです。

事実、家族で試してみると誰もできません。娘がかろうじて左だけできました。

この方眉を上げる、というスキルについて、僕はいままで半世紀近く、ヒトに備わった通常機能の一つだと思っていたわけです。

ちょっとした日常会話の中で気付いたことなのですが、僕にとっては日常会話以上の意味が感じられました。

実は、本人が難なくやっていることも、他の人から見れば、ちょっとした特殊能力であることってあるのではないでしょうか。

気付いていないのは本人だけ。

「自分のことは、自分が一番良く分かっている」

という表現がありますが、実はそうではないんじゃないか。

自分が意識して得たものや実行しているものは認識できたとしても、何気なくやっていることの中には、誰かに指摘されないと分からないことってあるのではないか、それも意外に多いのではないか、って思ったのです。

内省も大事だけど、対話も同じくらい大事

 自分のキャリアだったり、自分の行動変革だったりを考えるときって、もちろん一人で考えて、振り返って反省したり分析したり、将来の方向性をイメージしてみることが大切です。

とくに将来について計画する時などは、今の自分の弱点や得意技を前提に、弱みを改善するか、強みを活かすかなどの方針を考えたりするでしょう。

でも、実はそのときに第三者から客観的意見を貰えるとすごく気付きになることがあります。

当たり前のようにやっていたことなどが、実は価値が高かったなんてことがあったら努力せずに宝モノが手に入ったようなもの!

逆に気付かなかったら宝の持ち腐れ。そこは気付いて活用するべきでしょう。

冒頭の僕の例の、まゆげの上げ下げなどは社会的な価値があるとはいえませんが、希少性は高いですよね。

コレに関連して、思い浮かべたことがありました。

かつて、学生時代にこんなことがあったのです。

大学一年の頃に、水泳部のある先輩から

「お前、スプリント向きじゃなくてロング向きだよ」

と言われました。

それまで50メートルとか100メートルばかりやってきていました。

そんな中で突然「ロング(400メートル以上の競技を差してました)」と言われたので、一瞬スプリンターとしてダメだしを食らったような感覚があったのと、思いも寄らないことだったので、その場は真剣に考えませんでした。

そしてその数年後。

大学四年になるオフシーズン。スプリントのタイムに伸び悩んだ僕は、オフシーズンだけ、ということでロングの練習をやってみました。

で、春先の試合にでたところ、いきなり所属した水泳部の歴代順位の上の方のレベルのタイムが出ました。

今までやってなかったこともありますが、出るたびに自己ベスト更新がつづきました。

結局、記録としては引退までの最後のたった半年だけやった、ロングのタイムの方がスプリント種目にくらべて相対的に高い記録、それも上り調子の途中でおわったのでした。

振り返ってみれば大学一年の時に、先輩から言われたことの方が正しかったわけです。

あのとき素直に先輩の言うことを聞いていれば!(笑)

対話を通じた助言や刺激は、自分が気付かなかった自身の側面を気付かせてくれるという意味で良い例じゃないかと思います。

真剣にアドバイスしてくれるヒトであれば、助言を求めることは一切遠慮せず、是非ともやるべきです。

言ってもらえる人を持てる幸せ

自分の思いがけない長所を指摘してくれるヒト、みなさんの周りにいますか?

自分を見ていてくれるヒトがいることが 、第一条件ですね。

それだけではなく、その人に対して意見を求め、さらにその意見を素直に聞けるような自分の余裕とか素直さがあることが次の条件だと思います。

皆さんは、そんな関係を築けているでしょうか?

あなたにも、まだ気付いていない特殊な能力があるはず!?

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