「現場力」を使った「個別最適」は日本の組織の得意技

こんにちは。

今日もちょっとテクノロジー(?)の話題です。

日本の組織とRPAの相性

 二週前に本稿でコメントしたRPA(Robotics Process Automation)を主題にしたセミナーに行ってきました。

RPAとは、非常にシンプルに言うと今のホワイトカラーの業務大体させるロボットのこと、もしくはそれにむけた取り組みのことです。

eitarokono.hatenablog.comセミナーで学んだことを受けた結論として、予想はしていましたがかなりの部分でRPAは今の日本の組織にとっては、効果を発する可能性を秘めていると感じました。

日本の組織の特徴としてよく言われるのは、意思決定が遅い、全体最適を苦手としている、といったものですが、RPAはその弱点を回避しています。

すなわち、大きな意思決定を必要とするほどの投資規模ではなく、会社を取り巻く外部環境、全体の方向性や戦略、会社のミッションといったもの考える必須もなく、現場の課題意識さえあれば、ドンドン”現行”作業の効率化を図れるものです。

これが、働き方改革や人不足といった今の時流にも合致しているので、組織として着手しない理由がありません。

ブームになれば一気に火がつく日本の組織特性も相まって、一気に進むのではないでしょうか。

根本問題は解決しない

一方で、チャレンジもあるな、と思いました。

日本の組織の特徴として挙げた、いわば「永遠の課題」である意思決定の遅さや全体最適を苦手とすることは、RPAを一気に導入することでは解決しないことです。

やはり残り続ける課題です。

例えて言えば、いくらダイエットして体が軽くなったり体質も改善されても、頭を使わなかったり、瞬発力を鍛えなければ競争にはやっぱり勝てない、ということです。

まあ、そもそもRPA導入と意思決定早期化や全体最適とは、目的が違うので解決もしようがないです。

何かアクションを取る前に、「そもそも」を解決することだけを声高に叫んでいるだけでは前に進まないので、何もしないよりはRPA導入に邁進した方がいいです。

これは、私が先日参加したRPA Summitに出展された導入事例企業やそれをサポートしたベンダー企業などが口を揃えて発信されていた達成感・課題感と一致します。

RPAを現場が導入する過程で「現場に改革意識が芽生える」もしくは「RPA導入によって浮いた時間をいかに有効活用するか」という点です。

このチャレンジをうまく乗り越えた組織が、次のステップに進めるようになるのではないでしょうか。

まずは着手する

まずは、四の五の言わずにRPAを早期に導入して、現場の”現行”作業の生産性を挙げることに集中する。そして、それによる余力をよりイノベーティブな方向に向ける方策を検討するのが、今の日本のリーダーの優先事項なのではないかと思うのです。

みなさんはどう思われますか?

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