仕事が早い人は、作業が速い人か?

こんにちは

聖地巡礼?原点回帰?

最近ちょっと仕事が重なることが多くて、もろもろ後手に回るようになってきたなー、と思うことがありました。

「こう言う時は、基本に立ち返るべきだ!」と思い、自著をパラパラとめくってきました。

99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ

すると、Chapter. 1の4項目に「早め早めにチェックを受ける」というタイトルがありました。

「お!」と思い、読んでみるとなかなか良いこと、言ってます。

Chapter.1は「報連相のコツ」がテーマなので、「作業者の立場の人」を主人公に想定して、この人がどういうタイミングで上司とコミュニケーション取れば良いか、という立て付けで書いています。

方向性が変わる前になるべくチェックを受けろ、とか、悪い話は早めに耳に入れて対処方法を相談せよ、ということです。

ただ、これって現場作業者だけにいえることではありませんね。

逆の関係(リーダーからメンバーへのコミュニケーション)であってもそうですし、依頼主とそれを受けた側の間のコミュニケーションにも該当します。

必ずしも作業自体のスピードは問われていない

仕事が早い人(短期に仕事を終えられる人)というのは、どういう人か、という問いに対しては、つい

  • 「キーボードを早く打つ人」とか
  • 「調べ物をしなくても、知識が膨大にあって探さなくていい人」
  • 「頭の回転が速くて判断が早い人」

というように、作業そのもののスピードが速い人を想像しがちですが、現場では必ずしもそういうわけではありません。(もちろん、無関係ではありませんが)

多くは、

  1. 「無駄なことをしない人」
  2. 「手戻りが少ない人」
  3. 「問題を大きくしない人」

です。

自動車で例えるなら特に、F1のようなとんでもないエンジンを積んでいる必要はなく、通常のエンジンでいいわけです。

ただ、必要な時に動き、早めに軌道修正しながら正しい道を選ぶことさえできれば。

F1のエンジン積んでても、間違った道を猛スピードで突き進んだり、直ぐにこわれてしまっては意味が無いですからね。

これを、ちゃんとやってさえいれば、小型乗用車のエンジン相当の作業能力でも、相当早く仕事が終わるわけです。

「今日の1分」は明日の5分、明後日の50分、来週の5時間

で、冒頭触れた「早め早めにチェックを受ける」に戻ります。

ここでは、早めにチェックを受けるためには、着手は早めにする必要があります。

が、ついついものごとを先送りにしてしまうのが人間の性。

依頼を受けた時にさらっ、とやっておけば、1分の作業で済んだものを、放置していたため、相手の期待値も膨らみ、イライラもたまります。

中には反応が遅いことそのものを「問題行動」としてあちらこちらに触れ回る人も多いでしょう。

翌日には丁寧な返答文を書く必要ができて5分の作業になり、2日後には上司を巻き込んで50分、翌週にはちゃんと事態を整理した資料を作成して5時間かけて関係者への説明にあたらなければならない、ということになりかねません。

1分と5時間は300倍。とてつもない差です。

そして「5時間のおおごと」にしてしまうと、多くの場合周りの人がその対処に巻き込まれます。

他人の時間を、本来は発生しなかった、無駄とも思える尻拭いの仕事に巻き込むのは、他人の人生を削っている行為に近いですよね。

ただ、直ぐに対処すれば良かっただけなのに、他人の人生を縮めてしまうなんて...

自戒を込めつつ。こんなことを考えた週末でした。

皆さんはどう思われますか?

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