こんにちは
聖地巡礼?原点回帰?
最近ちょっと仕事が重なることが多くて、もろもろ後手に回るようになってきたなー、と思うことがありました。
「こう言う時は、基本に立ち返るべきだ!」と思い、自著をパラパラとめくってきました。
すると、Chapter. 1の4項目に「早め早めにチェックを受ける」というタイトルがありました。
「お!」と思い、読んでみるとなかなか良いこと、言ってます。
Chapter.1は「報連相のコツ」がテーマなので、「作業者の立場の人」を主人公に想定して、この人がどういうタイミングで上司とコミュニケーション取れば良いか、という立て付けで書いています。
方向性が変わる前になるべくチェックを受けろ、とか、悪い話は早めに耳に入れて対処方法を相談せよ、ということです。
ただ、これって現場作業者だけにいえることではありませんね。
逆の関係(リーダーからメンバーへのコミュニケーション)であってもそうですし、依頼主とそれを受けた側の間のコミュニケーションにも該当します。
必ずしも作業自体のスピードは問われていない
仕事が早い人(短期に仕事を終えられる人)というのは、どういう人か、という問いに対しては、つい
- 「キーボードを早く打つ人」とか
- 「調べ物をしなくても、知識が膨大にあって探さなくていい人」
- 「頭の回転が速くて判断が早い人」
というように、作業そのもののスピードが速い人を想像しがちですが、現場では必ずしもそういうわけではありません。(もちろん、無関係ではありませんが)
多くは、
- 「無駄なことをしない人」
- 「手戻りが少ない人」
- 「問題を大きくしない人」
です。
自動車で例えるなら特に、F1のようなとんでもないエンジンを積んでいる必要はなく、通常のエンジンでいいわけです。
ただ、必要な時に動き、早めに軌道修正しながら正しい道を選ぶことさえできれば。
F1のエンジン積んでても、間違った道を猛スピードで突き進んだり、直ぐにこわれてしまっては意味が無いですからね。
これを、ちゃんとやってさえいれば、小型乗用車のエンジン相当の作業能力でも、相当早く仕事が終わるわけです。
「今日の1分」は明日の5分、明後日の50分、来週の5時間
で、冒頭触れた「早め早めにチェックを受ける」に戻ります。
ここでは、早めにチェックを受けるためには、着手は早めにする必要があります。
が、ついついものごとを先送りにしてしまうのが人間の性。
依頼を受けた時にさらっ、とやっておけば、1分の作業で済んだものを、放置していたため、相手の期待値も膨らみ、イライラもたまります。
中には反応が遅いことそのものを「問題行動」としてあちらこちらに触れ回る人も多いでしょう。
翌日には丁寧な返答文を書く必要ができて5分の作業になり、2日後には上司を巻き込んで50分、翌週にはちゃんと事態を整理した資料を作成して5時間かけて関係者への説明にあたらなければならない、ということになりかねません。
1分と5時間は300倍。とてつもない差です。
そして「5時間のおおごと」にしてしまうと、多くの場合周りの人がその対処に巻き込まれます。
他人の時間を、本来は発生しなかった、無駄とも思える尻拭いの仕事に巻き込むのは、他人の人生を削っている行為に近いですよね。
ただ、直ぐに対処すれば良かっただけなのに、他人の人生を縮めてしまうなんて...
自戒を込めつつ。こんなことを考えた週末でした。
皆さんはどう思われますか?