博学篤行(はくがくとくこう) 蚤の市で買ったお土産の印章

こんにちは。

休暇を取得して、中国四川省に行きました。

成都文殊房地域の蚤の市

帰国当日の旅行最後の日に自分用に何かお土産を、と思って蚤の市をぶらぶらしていたときに、印鑑を売っている店があったので入ってみました。

大量に印鑑があったのですが、ちょっと目を引いたのがコレ。

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その場での僕の解釈は、知識や情報などのいわゆるインテリジェンスだけではなく、ちゃんと行いも正しいものでなければならない、という意味なのではないか、というものでした。

まあ、この印章の芸術的な価値はそもそも僕にはわからないのですが、書いてある文字の意味するところとして、日頃そうありたいと思っているものです。だから、コレだ!と思い値段を聞いたところ、ちょっとぼってる感があったので、一旦引き下がりました。

交渉の戦略を練ったあと、改めて訪問して購入しました。(こういうことをする時点で「博学篤行」ではないのかもしれませんが。。。)

博学篤行(はくがくとくこう)

先ほど、ネット検索してみたところ、どうやらこの「博学篤行」は、四書五経の一つ「中庸」の一節のようです。

原典に当たってはいないのですが、以下にネットでの検索結果を引用します。

Words of Wisdom and Ignorance — 「博学之 審問之 慎思之 明辨之 篤行之」(博くこれを学び、審らかにこれを問い、慎んでこれを思い、明ら...

すなわち「博く学んで、わからなければ質問し、よく考え、分析したあとちゃんと実行せよ」という教訓を示した内容と解釈しました。

購入を決めた時のファーストインプレッションと意味は大きくは変わらないな、と感じました。

そして何よりも「中庸」の中の一節だったので、よりありがたみを感じました。

続けて色々調べたら、あの孫文も揮毫にこの中庸の一節を引用したそうなので、さらにミーハー心が刺激されました。

かの福澤諭吉も「学問のすすめ」の中で、IBMの創業者のトマス・J・ワトソンも「Think」の思想の中で、行動変革を呼びかけました。その際に、プロセスないしは方法を伝える言葉を残しています。

福澤諭吉の「学問のすすめ」の「十二編」の中に

すなわち視察、推究、読書はもって智見を集め、談話はもって智見を交易し、著書、演説はもって智見を散ずるの術なり。

 という記述があります。

ワトソンも

And we must study through reading, listening, discussing, observing and thinking. We must not neglect any one of those ways of study.

 という形で、Thinkに至るプロセスを言葉で残しています。

この「中庸」も、「博学」「審問」「謹思」「明辨」「篤行」というプロセスを示して「誠」に至る道筋を示しているんだと思います。

知恵ばかりではなく、行動も伴った人間でありたいと、コレからも常に念じて生きて行きたいと思います。

機会があれば、この印を使ってみたいと思います。

皆さんも「座右の銘」的なもの、ありますか?