足元が磐石なリーダー 〜その利点と弱点〜

こんにちは。

創業家と雇われトップ

昔から、創業家の流れを汲むトップと、いわゆる「雇われ」のトップの違いについて考える事がよくあります。その”政権”の安定性やパフォーマンスについてです。

結論を先に述べれば、ご多分にもれず一長一短、ケースバイケース、というやつなのですが...

今、日本で元気な組織(会社)はどこか?と問われて挙ってくる会社というのは、かなりの確率で創業者(創業家)がリードしている会社である事が多いのではないでしょうか。

ソフトバンク、京セラ、楽天ファストリテイリング、日本電産トヨタ自動車...などなど。

圧倒的なリーダーシップを発揮し、熟考の結果なのか反射的な行動なのかは定かではありませんが、突拍子もないことをやったり、あり得ないパフォーマンスを発揮したりしています。

”自分の会社”という究極のオーナーシップを発揮して、社員を自分の家族のように考えて、四六時中会社と社員と株主の事を考え続けるリーダーをもったことが上に挙げた企業の競争力の源泉だったりするのでしょう。

困難な時代、スピードが要求される時代の中では特に有効なものなのかもしれません。

その座を利用しない創業トップ

一方で、実は逆の例をみたことがあります。

会社名の中に、ご自身の名前が入っているような立場のトップの方が役員会で話をしているのを聞く機会がありました。

何を言っているのか非常に分かりづらく、本気で言っているのかも判断がつきません。独り言なのか愚痴なのか、会社を支えている役員、部長層が居並ぶ前でだらだらと20分近くしゃべり続けたのです。

もし、これが自社のリーダーであれば早々に見切りを付けて辞めるだろうな、とか、3分経った時点で、話を止めさせて「何が言いたいのかはっきりしてほしい」とつたえるだろうな、というのが率直な感覚でした。

オーナーであるが故に、足元が盤石です。自分の立場を脅かす存在は組織の内にはいないわけです。先に挙げた「元気な」会社のトップたちは、それを自分のビジョンを実現するためにフル活用していますが、残念ながらこの会社のトップは、先祖の作った伝統ある組織の上にあぐらをかいて君臨だけしているのです。

リーダーの足元が盤石である、ということは組織にとってよい事もあるかもしれませんが、残念ながらそうではないことも頻発するのでしょうね。

創業家ならではの強みは活かすべき

言い方を変えれば、組織というのはリーダーの資質から受ける影響というのは甚大だな、という事でもあるでしょう。

過去の歴史でもそうですよね。世襲制のトップが君臨するケースに置いては、賢帝とか名君と呼ばれる人がいれば強烈なパフォーマンスを発揮します。しかし世襲の愚帝とか暴君がトップについた時の国民の不幸たるや、大変なものです。

同じように、二世議員、三世議員の問題はよく言われますが、有能な世襲議員もいればあまりパフォーマンスを出せない叩き上げの議員さんもいるわけです。

冒頭申し上げた通り、世襲であるか民主的に選ばれたかの違いは結果として組織のパフォーマンスに及ぼす結果は、文字通りケースバイケースです。

ただ、足元が盤石なリーダーはある程度アドバンテージを持っていると言えます。そのアドバンテージを消費し尽くすのではなく、巧く活用してよりよい成果に繋げるべきなのではないかと感じます。

「雇われ」の緊張感

一方で雇われのトップは、常に不安定な立場にさらされています。であるからこそ常に緊張感を持ってリーダーシップを発揮しようとします。

その場合、やはり鍛えられ方が違うでしょう。常に、隙があれば取って代わろうとしている”味方”の目にさらされています。強くならないわけが無いですよね。ものすごい勢いで人格面、経営能力面で成長ができるのではないでしょうか。

といいつつも、その任期は短くならざるを得ず、大胆なことを実行しようとすると立場が盤石でない事も含め、十分な行動をとりづらいところがあります。

創業家と雇われトップ、一長一短です。

皆さんそれぞれ背負った立場があるかと思いますが、これについて考えた事はありますか?

もしあるのであれば、どのようにお考えでしょうか。