こんにちは。
今、アベノミクス第三の矢の一環としても語られている「労働時間規制緩和」。
僕自身のキャリアのテーマである「ホワイトカラーの生産性向上」とも深い関係があると思うので、今勉強中です。
上記のリンクが結構詳しいかな。もう少し良く分かりたいので、さらに調べてみようと思っています。少なくも実行までにいろいろ議論が巻き起こりそうだな、という予感はありますね。
で、ここで思いたったのが、規制緩和と逆行していますが、発想の転換です。
もし「1日8時間以上働いたら、絶対にダメ」という法律を施行したら僕たちはどんな反応するのだろうか?
というシミュレーションです。
面白いと思いませんか?
まず、労働時間を8時間で見積もっていない人たちは、怒るだろうなー。仕事の計画の中に、メンバーが10時間とか12時間働く前提で計画を立てているリーダーも多いのではないでしょうか。
かつて女性の夜間労働が規制されていたとき、トイレに隠れて仕事をしていた、という偉大な女性の先輩の話を聞いた事があります。それに違わず、隠れて仕事をする人も増えるかもしれません。
日本人は強制されると対応し、工夫する
でも、すぐにいろいろ、工夫し始めるのではないか、とも思います。
まず職場での働き方がかわります。
例えば、ランチで1時間たっぷり過ごしていた人が、デスクランチに切り替える。ここで1日30分短縮されます。
例えば、60分の会議を45分にする。会議が2回あれば、また30分浮いてくる。
会議のための資料印刷が当たり前だったところが、その時間をなくすため紙はなくす。会議に遅刻したり、発言しないのに出席している人がいなくなる。堂々巡りや、段取りの悪い会議運営は悪とされるから、地上から消えてなくなる。
そして、全然意思決定しないリーダーは排除される...
目的と比べて非合理なまでの「仕事の品質」を追求していた人も少し考え直すかもしれません。心や体の健康を害してまで追求する品質ってなんだろう?って。冒険家とか芸術家であれば命がけで品質自体を追求するのでしょうが、プロフェッショナルとはクライアントの課題を解決するのが目的ですからね。
「8時間労働制限強制」、結構いいことありそうです。
創り出した時間はどう使われるか。
次に、夕方5時に解放された僕たちは何をし始めるでしょうか。
もしかしたら、5時半にはビアガーデンが満員になるかもしれません。ビールとおつまみで同僚やクライアントとコミュニケーションしても、帰って家族と食事がとれますよね。
社会人大学院に行くにも十分な予習の時間が取れます。
人によっては、やりたくても出来なかったパラレルキャリアの実行に踏み切るでしょうね。僕もその口かも。ベンチャーブームが始まったりして。
そして、なにより家族や友人と過ごす時間が増えます。
これらは経済効果創出や、少子化対策にもつながり間接的に国力を高める事になるのではないか、という希望さえ持てます。
とはいえ、良い事ばかりでもない
一方で、困った事も起きるかもしれません。
例えば、いくら国が法律で規制したところで、地球が太陽の周りを回るのは変えられません。なので、海外との電話会議には時差の調整は相変わらず必要です。日本の9時から5時に収まる事はなかなか難しいでしょうね。グローバル化は進むはずなのでこういうケースは増える一方でしょう。
そういう仕事をしている人には、別の配慮が必要ですね。早朝の電話会議にでたらその日は早く帰宅してよいとか。夜の電話会議にでるため、午後には帰宅し、食事やリラックスタイムを挟んで電話会議に参加できるようにする、など。
他にも、治安を守る人や、インフラを担当している人が、「8時間越えたのであとは知りません」とならないような配慮も必要です。
日本の法律の影響が及ばない、勢いのある他国の動向もやはり気になりますね。ノっている国の人々は、いくら働いてもストレスを感じる率が低いようです。企業や国の経営者はここが最も気になるところでしょう。
そもそも、「自分はもっと働きたい」と主張する人から働く自由を奪うのも考えものですよね。
他にもいろいろ影響や効果があるかと思いますが、皆さんからのアイデアもお聞きしたいところです。
でも、やってみたらいいんじゃないの?
でも、ここまで考えてみると、実行してみても面白いんではないかな、と感じるのですが、いかがでしょう?
冒頭でも少し触れましたが、この国のホワイトカラーの生産性には考えるべきところが多いです。今回の「労働時間の規制緩和」議論をきっかけに少しでも改善へと向かえばよいなと考えています。
みなさんは、どう思われますか。
※関連した情報を、今の所属会社のページに投稿させてもらいました。お時間ある時に是非ご高覧のほど。