プロを頼るということ

こんにちは。

抱え込んで頑張るよりもプロの一言

仕事の効率化とか働き方改革などといった動きがさらに高まっているせいか、最近拙著のタイトルで講演依頼をいただくことが増えています。

そのような講演の最中、受講者の皆様、とくに現場リーダーの皆様とのやり取りの中で

「問題が発生した時に、手遅れになってしまってから相談されても手の施しようがない。もっと早く相談してほしいし、そのような雰囲気作りをしたい」

といった声を聞くことがあります。

僕自身も自分の中で解決しようとする傾向があるので、溜め込んでしまうメンバーの皆さんの気持ちはよくわかります。

これは、責任感の強さとも取れるし、自信の表れでもあるかもしれません。

ただ、企業などの場合多くの問題は、過去に組織として経験したことのある問題である場合がほとんどで、どこかに解決したことのある人がいたりします。

その経験を生かし切れている組織が強い組織という言い方もできるでしょう。 とくに、その領域のプロと言われる人のアドバイスは貴重です。

素人では解決できないことや何日もかかるようなことを、5分で解決することさえあります。

宴席での出来事

非常に卑近な例ですが、先日僕が経験したことで、プロの助言の凄さを感じたことがあったので、余興的に共有します。

ちょっと前になりますが、拙著の版元であるディスカヴァー21恒例の年末パーティにお招きいただき、出席した時のことです。

男性の著者4名をバックダンサーに従え、干場社長と同じく著者の岩本麻奈さんがキューティーハニーを踊る、という催しがありました。

毎年演目は変わるこの気合いが入った出し物も、そして会場が帝国ホテルで開催されることも恒例になっています。

ステージに上がり、干場社長手ずからの衣装をまといかなり気合を入れて実施するので、どうやら業界でも評判になっているらしいです。

僕自身パーティ自体には過去3回ほどお招きいただき出席しているのですが、2013年には一度ご指名を受けて、そのときは、ゴールデンボンバーの「女々しくて」を踊りました。

今回も栄えあるご指名を受けましたので、喜んでお受けしたのですが、2回開催された練習会にはどうしても都合が合わず、参加できませんでした。

なので、ぶっつけ本番で挑むことになったわけです。

当日会場に行ってみると、なんと1番と2番の間の間奏中2フレーズ「ソロでやってください」とのお達しが。

この手の出し物はこれまでの社会人人生、伝家の宝刀、門外不出のカッパ踊りで切り抜けてきたので、ちょっと高を括っていたのですが、今回は雰囲気的にカッパで乗り切れそうな感じがしません。

ピンチもピンチ、大ピンチ。

と、本番直前の控え室に3人のプロのダンサーの方々がいらっしゃいました。

我々のプログラムの前に幾つか踊る予定とか。

ここは、プロに頼るしか無い!

僕にとっては、普段の生活であまり接点の無いみなさんではあったのですが(世代的にもだいぶ違っていたし)思い切って、今困っていることを相談してみました。

『「人間の姿での踊りは素人」かつ「普段、陸の運動はしていない」僕でも今から1時間後にそれなりに見られるようにしてください』 

嫌な顔をされたり、笑って流されるかな、と思いきや、3人ともが笑顔でおもむろに立ち上がりサッサッサと振り付けを決めて伝授してくれたのです。

特別な才能や、何度も練習して身につける必要がある類のものではなく、その場でちょっと知っていれば簡単にできるものを。

おかげさまで、2フレーズを無難に(?)こなしきり、ことしもこのチャレンジを乗り切ることができたのです。

自分の中で溜め込んで結局間に合わず出し物をぶち壊す...という最悪の事態におちいることなく、むしろ多少なりとも盛り上げることができたのは、プロに頼るという判断をしたからだと自負しています!

「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」

彼女たちは、普段ダンスのインストラクターをされているようで、その辺りはお手の物。 頼られることも助言することも何の違和感も無いのでしょう。

よく考えてみれば、拙著で訴えている「仕事のコツ」「リーダーのコツ」も、よく誤解される飛び道具ではなく、まずは基本的なことを着実にやりとおすことが本質です。

このあたりと結構似通っているなあとも感じました。

余興ネタなので、一見仕事の効率化とは無関係に思えるかもしれませんが、僕は結構共通していると感じています。

「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」

とはよく言ったものですが、チームの中で、一人で踏ん張り続けることは美学でも根性でもなんでもないんだと思います。

場合によっては逆効果であることさえも…

みなさんはどう思いますか?

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