釣り、ゴルフ、スキー ~ビギナーへのサポートが暖かい~

こんにちは。

40の手習い

40歳代を迎えて3年近く経ちますが40の手習い的に、新しくやってみたものがあります。

釣り、ゴルフ、スキーです。

どれも周りには愛好家は多かったですし、興味が無かったわけではないのですが、あえて一歩踏み入れずにいました。

始めたら面白いだろうからハマるといろいろと時間や手間やお金が必要になるのだろうな、という感覚があったためです。

ですが意外な事に、釣りやスキーについては、子供が大きくなり彼らが興味を持ち始めたことで一歩踏み出すことになりました。
ゴルフも将来みんなでできるんじゃないかという理由から家族の同意がありました。

きっかけは受動的でしたが、やっぱりやってみると奥が深いです。何から何まで学ぶ事ばかりです。
何と言っても一番クセになるのは、新しい事をやってみた後の、心と体の筋肉痛のような感覚が何とも言えません。

で、前置きが長くなりましたが、釣り、ゴルフ、スキーを40を過ぎて始めてみたことをもとに本稿のテーマに即した学びを3つほど。

①ベテランはビギナーに優しい

先日、親子で海釣りデビューしてきました。

職場の上司に紹介いただいた釣り船に乗ったのですが、周りの釣り客はベテランの方がたばかり。船長とも阿吽の呼吸でやっておられたため格好や行動すべてがビギナーの我々親子は明らかに「浮いて」いました。
釣り糸は絡まるわ、釣れたら釣れたで、どう処理していいか分からんわ。。。
でもその度に手を止めて、手伝ってくれたり、助言してくれたり。当然のように皆さんがサポートしてくれます。

つい恐縮してしまうのですが「釣りって面白いから、これからも続けてね」という気持ちが伝わってくるようで、それが大変うれしかったです。そしてその通り、また来たくなりました。
ゴルフも同じです。すでにベテランの皆さんとは圧倒的に差があるから、明らかに足手まといになるのですが、助言をくれたり道具を頂いたり。
これも、「ゴルフ楽しいから、好きになって早く上手になって、一緒に回ろう」ってメッセージが伝わってきます。
暖かいサポートを得て、はやい段階で面白みが見いだせれば、もっと巧くなってみんなと同じようにできるようになりたいって思うわけですよね。

そうする事で”競技人口”が維持され、文化にまでなっていくのだと感じます。

翻って、僕たちホワーとカラーの仕事に目を移してみるとどうだろうか、と考えてしまいました。

新規異動者、新卒・中途の新入社員などを迎えた時に、ベテランとしてビギナーに、楽しさややりがいを見いだせるサポートをしているでしょうか。

それ以前に「この仕事は楽しいので」と言えるだけの状態に、今自分を保てているでしょうか。もっと言えばそのような職場・職業に自分の身を置けているでしょうか。
当然、ゴルフや、釣り、スキーといったホビーとビジネスはちがうという主張も真実ですが、できればホビーのように没頭してやりがいを感じられるようなビジネスをやりたいものです。

②追求したものには共通項がある

新しく始めたこの、ゴルフ、釣り、スキーですが、今まで自分が培ってきてある程度追求しきったと言えるもので得たノウハウが意外に応用可能だな、と思う事も複数ありました。

僕が「ある程度やった」というものの代表は競泳ですが、例えばこんな事が共通です。

「アタマをぶらさない」「体幹を維持する」「一番大きな筋肉を使う」「基本を繰り返しベースをつくる」「対象を確実に捉える」などなど。

こういうのって、言われれば当たり前の事だったり、バカの一つ覚え的に耳にタコができるほどいわれて辟易していたり、という感覚を持つかもしれません。

僕も若い頃は実際そうでした。が、一つの事を追求してみる、という経験を複数積んでみて振り返ると、これは共通の真実に近いな、というのが現時点での感覚です。
ですから、やはり新しく始めたこれらの事であっても、基本さえ守れば「意外に筋は悪くない」と言われたりします。

仕事においても同じだろうと思いますし、根本的なところは全て共通なのだと思います。

ただ気をつけなければならないのは、その「根本的なところ」を広くとらえすぎないところかもしれません。

ある一つの業態や社会、組織にだけ通用する”常識”と「根本的なところ」を取り違えると自分も周りも苦労することになりますからね。

③残るのは一体感

数えるほどの経験からではありますが、毎回思うのが、釣りにしてもゴルフにしてもスキーにしても一度ご一緒させて頂くと、それぞれの共通経験を通じた独特の一体感があるのを感じます。

この共通経験というのもは仕事の中では”一案件”とか”一プロジェクト”をチームで対応するという経験に近いですね。

ビジネス目標が常に全て達成されるわけではありません。しかし成功経験、失敗経験を通じたそれぞれのレベルでの学びはチームを作っていくのに必要な経験だろうと思います。

日々の仕事の中でも、この「釣り」「ゴルフ」「スキー」の愛好家コミュニティのような良循環構造をつくりだしていけると、チームはよいものになっていくのではないかな、と感じました。

すなわち、

  • 一歩踏み出してきたビギナーに対して、ベテランは常にサポートしてその面白さを伝える。そのためには、ベテラン自身のコンディションを良い状態に保つ。
  • ビギナー側は素直にそのサポートから学ぶ姿勢を常に持つ。今まで極めたものがあるのであれば、その「根本的なところ」を応用する。

というようなことを繰り返していけば、良循環構造はどんどん出来上がるのではないかな、と思った次第です。

皆さんはどう考えますか?