新しい(!?)働き方 〜デジタル時代でも距離は近い方が良い〜

こんにちは。
職場に一人一台のPCや携帯電話が行き渡ってもう20年近くたとうとしています。
その間、オフィスの形態もだいぶ変わってきました。

デジタル時代のオフィスの意義

フリーアドレスなどは新しいオフィスの形態の最たるものですよね。僕も所属会社ではオフィスに出る時は事前に貸与スマホで席を予約してそこにチェックインする生活です。
電話会議も頻繁に行われ、画面共有もワンクリックでできるようになりました。とても効率的で、目的を達成するために、最短の時間と最小の労力しか必要としません。

でも百聞は一見に如かず

一方で、書籍や講演の場でコミュニケーションについてお話しするとき、欠かさずお話しするのは、かつて僕の所属会社の社長だった方に教えて頂いた「コミュニケーションは、対面➡電話➡メールの順番」というものです。ときどき手書きのメモもつかっておられました。
現代の職場にいるとコミュニケーションが発生するとメールが最初の手段に感じられるようで、ついメールを書き始めてしまいます。
メールの特徴である、三つの条件どれかが引っかからない限り対面➡電話➡メールの順番は守られるべきです。三つの条件とは「証拠になること」「同報できること」「時間を選ばないこと」です。
言った言わないにならないために「証拠」として残しておくこと、同じ情報を複数の人に「同報」すること、今じゃなくて後で読んでもらう事ができるため「時間を選ばない」こと。

オフィスの生産性

偶然ですが、今月のダイヤモンドハーバードビジネスレビューの特集は「オフィスの生産性」です。
副題の「なぜ会社では集中できないのか」に象徴されるように、会社は集中作業する場所ではないと僕は考えています。
なので、集中作業は自宅でやる事が多いです。会社はコラボレーションする場ですので人が揃う朝9時から夕方6時ころまでが意味のある時間だと考えています。
今回の特集でも幾つか気付きはあったのですが、最も印象に残ったのは「仕事場の価値は多様な出会いにある」という論文で、ソシオメトリック・ソリューションズ社長のベン・ウェイバーさん他が書かれたものです。
その中でも「アレン曲線は維持される」というコラムで、かつて1977年にMITのトーマス・アレンによって整理された職場の物理的な距離とコミュニケーションの関係は、電子メールによるコミュニケーションにも適用されるという調査結果でした。
簡単に言えば、席が近ければ近いほど対面のコミュニケーションは増えるが、結局電子メールによるコミュニケーションも同じで、席の距離が近いほど電子メールがよく行き交う、というものです。
ここでは、デジタル時代といえどもコラボレーションは欠かせないですし、物理的な距離は近い方がよい、というメッセージが読み取れます。
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リアルとデジタルは使いよう

一時期デジタルに大きく振れた時代もありましたが、今は一旦はおちつき、デジタルは使いこなすもの、という位置づけになりつつありますね。
場所や時間、働き方の制約が少なくなったということだけは、間違いありません。ですので、基本を大切にしつつも新たな武器をうまーく使いこなして価値をだしていくのが僕たちに求められる事なんでしょう。
皆さんは、どう思われますか?
 
っていう文章を、風邪をひいたため終日ベッドに横たわりながら書いています。便利になったもんだ。