共感型の著作:誰かを否定しないということ

こんにちは。

今日は、なるほどな、と思った書籍の読書メモです。

 もともとタイトルは知っていたけど、ちょっと手には取れてなかった書籍ですが、ある人に薦められたこともあり、購入して読んでみました。

僕たちはもう帰りたい(ライツ社)

僕たちはもう帰りたい(ライツ社)

 

 感想としては、「ビジネス書のカテゴリーでも、こういう描き方があるんだー」というものでした。

ビジネス書のような実用書って、「こうすればいい」とか「こうするべきだと思います」という主張があるものですよね。

最近では場合によっては「こういうことする人はバカです」「これをしないなんて、アホではないでしょうか」という表現をするものが出版されていたりします。

相当明確な主張をしてますよね。

もちろん、この「僕たちはもう帰りたい」も伝えたいこと、すなわち主張はあります。

しかしドラマ仕立てのコミックの表現方法を活かしながら、主張をする側とその反対側にいる人それぞれに事情があり、どちらかが悪いわけじゃない、という描き方をしているところが新しい発見でした。

読む側に何かを突きつけるのではなく、共感をしてもらうことで、変わるきっかけを掴めるようになるのでは、という著者の期待感が見えてきた気がしたのです。

著者の方の真意は確かめた訳ではありませんが、そんな感覚を強く持ちました。

僕も、著作を出したりネットで文書を発信する時には、なるべく誰かを傷つけないように気をつけた表現にするようにはしてますが、仕事の中ではかなり主張をすることが多いです。

特に、ずるい人とか、卑怯な人とか、嘘をつく人とか、無駄に威張る人とか。この手のことにはかなり強くアタリたくなる衝動に駆られます。

でも、相手に変わってほしい場合、強く主張してアタったとしても、その人は間違いなく変わってくれません。

共感を示しつつ、時間をかけて気づいてもらうことの方が近道だったりすることも多いです。

当初新しい考え方を示した時に、違和感や保守的な反応を示されることは普通にあります。

しかし、相手が誠実で素直で、謙虚で前向きな人の場合であれば、共感を示しつつ訴えていけば変わってもらえることが経験的には多いです。

読者に対しても、そのようにアプローチしてみる、というのは大切な視点だな、と思った次第です。

皆さんはどう思われますか?

 

(あ、表現方法についてだけのコメントになっちゃったな。中身はぜひ手にとってみてください!読む価値有りです)