こんにちは。
最近出した新刊の反応をいただくようになりました。
今すぐ対応すれば短時間で済む
いくつかの反応のうち、「今の1分は明日の1時間、来週の半日」という項への賛意がありました。
この項の意図としては、何かやらなければならない時。特にトラブル発生などが顕著ですが、
「あー、なんかちょっと疲れたなぁ」
とか
「苦情対応するのやだなあ」
などと思ってしまい、少し寝かせてしまうことがあります。
これって、実は生産性の観点でいうとかなり効率が悪い、ということを言っています。
すなわち、
今すぐに対応すれば1分で済むことなのに、その日の夕方まで放置すれば2−30分の作業になり、翌日まで放置すると1時間、翌週まで放置すれば半日、下手をすると終日かかって収拾するほどの作業量になる傾向があるのです。
これは、完全な経験値ですが、賛意が多いということろから見ても同じような経験をする人も多いのでしょう。
過労から体や心を守るのは自分
一方で、僕が新卒で入った会社で、新入社員研修の時に講師に立ってくれた現場で活躍する先輩が、質疑応答の中でおっしゃっていたことを思い出します。
「働き過ぎに注意。自分は『明日できることは今日やらない』と決めて日々を過ごしている。」
というのがその方のコメントでした。
今では名前もポジションも忘れてしまいましたが、ハードな仕事で有名な部署の方だったので、おっしゃっていた内容を鮮明に記憶しています。
そしてそれ以降、自分自身に言い聞かせるようにしています。
頑張りすぎて、体や心を壊してしまうなんて本末転倒ですからね。
そんなポリシーを持ちながら今までのキャリアを過ごす中で、いつも自分ながら一瞬混乱するのは、「明日できることは今日やらない」と自分に言い聞かせながらも、「今の1分は明日の1時間、来週の半日」つまり今すぐやらなきゃ、という考え方も併せ持っている点です。
どっちなんでしょうかね。
キーワードは「計画」
今のところのこのトレードオフに対する僕の回答は「計画化してあるか否か」です。
なーんだ、そんなことか、という声が聞こえてきそうですが。
ま、当たり前ですよね。
「Aの部分は明日やる、Bは明後日。そしてC以降は来週」といった計画さえあれば、今日やるか明日やるかなんて迷う必要もありません。明日に先延ばしすることで1分が1時間に膨れ上がることもないわけです。
一方、突発的な出来事対応や予定外の割り込み仕事は、当たり前のように計画化されていませんので、まずは手をつけてみる必要があるわけです。
もしかしたら、先の新卒研修の時の講師もそれが言いたかったのではないかな、なんて今は思います。
重要なのは、その手の突発的な出来事があることを見越して、スケジュールをギュウギュウに詰め込みすぎないことですね。
ほんの少しでもいいので余裕を持たせて、計画外対応の時間という「計画」をしておくのです。
僕自身も1日のうち1時間はそのような計画外対応時間を見込んでいますし、木曜日(これは決めの問題)には年間を通してギリギリまで予定は入れないようなバッファの時間を確保しています。
このバッファ時間があることによって、なんだかんだではみ出した時間を、直前にここに吸収することができるからです。何もなければ考える時間に当てればいい。
曜日を決めて調整時間を作るのは高校生時代からやってました。
「明日やるか」「今すぐやるか」の分岐は「計画化してあるか否か」というお話でした。
みなさんはどう考えますか?