「同調圧力」と「建設的な不調和」の狭間

こんにちは。

DHBSの記事

ちょっと前(2017年11月)のダイヤモンド・ハーバード・ビジネスレビューの「出る杭を伸ばす組織」という特集を興味深く読みました。

その中でもフランチェスカ・ジーノさんというHBSの教官の書いた『同調圧力が生産性を低下させる「建設的な不調和」で企業も社員も活性化する』という記事は、今の課題意識と近いものがあったので、かなり引き込まれました。

内容としては

どの組織でも調和を求める圧力が、異論や新しい考えの芽をついばんでいる。それに対して、組織は『建設的な不調和』を育てることで、勤労意欲や生産性の向上、イノベーションの増大を期待できる

というもの。

記事内には、同調圧力が発生する原因と、その解決策が整理されています。解決策はイージーではないがシンプルなものが多く、これについても個人的には非常に賛同しました。飛び道具ではなく「あたりまえのこと」をやることが全ての取り組みの前提条件なんだと思うのです。

同調圧力」は洋の東西を問わない

興味を持った理由の一つに「組織の課題って、根本は洋の東西を問わないのだな」と感じたところです。

この手の話でよくある流れとしてありがちなのは、(かつ自分でもやってしまっているなと思うことは)、「日本人は」「日本の組織は」「日本の文化は」という決まり文句を使うことです。

周りに日本人が多いのでつい「日本は」と言ってしまい、「ここではない、どこか」つまり日本以外の外国では何か特別なパラダイスが存在していると思いがちなのだと感じます。

ここ、気をつけないといかんなあ、と改めて思いました。

目的の共有と信頼関係の大切さ

あと、もう一つの理由は、次のような新たな課題意識を持ったことです。

現場で仕事をする際に、次のような2つの側面の判断で迷った時に、どのような基準で判断すべきだろうか、というものです。

  1. 「ここは、方針だからしたがってほしい」(または立場を逆に「これは、方針だから従おう」)と"同調"を求めるべき場面
  2. 「なるほど、そのアイデアは斬新だね」(または立場を逆に「現状、違和感を感じるから是非意見しよう」)と”建設的な不調和”を作り出す場面

これって日常あるジレンマじゃないでしょうか。

現時点での僕の結論としては…

目的を共有し、信頼関係が成立している相手とのやりとりであれば、上記の「2」として取り合うようにします。

そして、そうでない相手、すなわち目的を共有できているかどうか分からない相手や、信頼できない相手とのやりとりであれば一旦は「1」なのではないかと思います。

ただし、ここで気をつけなければならないのは、この「1」を取らざるを得ないシーンが多いため、勤労意欲や生産性の低下、イノベーションの減少が起きやすいわけです。

ですから、「1」の行動を取らざるを得ないシーンはやはり極少化するべきでしょう。

なので、まずは日々の優先項目としては組織で働く人たちは、「目標の共有」と「信頼関係の成立」に力を注ぐべきなんだろうな、と思います。

皆さんはどう考えますか?

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