こんにちは。
週末見たテレビ番組
実はこの週末、NHKの「SWITCHインタビュー 達人達(たち)」という番組を、二週分を一度に見る機会がありました。
この「SWITCHインタビュー」というのは、ご存知の人はご存知とは思いますが、各界の「達人」二人が相手を選んで、お互いがインタビューアーになり合う、という対談形式の番組です。
毎回、その道の達人が話す考えは非常に刺激に満ちており、なるべく見るようにしています。
たまたま週末の方の仕事の関係で纏めて二週分見たというのが以下の2つの回でした。
①なかにし礼×野村達雄
①は日本の作詞界の重鎮と、ポケモンGoのゲームディレクターという異色の対談。(一方で実は深いところで共通点があることが分かります)②は映像と舞台それぞれのプロフェッショナルの演出家(?)対談でした。
内容はそれぞれ相変わらず興味深かったのですが、まだご覧になっていない方は是非再放送他各種手段でご覧頂くと良いかと思います。
変わり続けるか守り続けるか
僕が「お!」と思ったのが、今回、なかにし礼さんとMIKIKOさんが”表現上は”まったく逆のことを仰っていた点です。(この二人が対談したわけではなく、たまたま前週なかにしさんで、翌週がMIKIKOさんが出演されていたというだけですが)
なかにし礼さんはご存知4000曲を作詞していて、何冊も小説を書いている方ですが「一度やったことは二度はやらない」気概ですべての作品を手がけてきた、ということを仰っていました。
一方でMIKIKOさんは、Perfumeや「恋ダンス」、リオオリンピックの閉会式の日本引き継ぎのセレモニーの振り付けを担当されてきた方です。その方が「変に前と違うことはやらないようにしないと、わざとらしくなる」という主旨のコメントをされていました。
僕自身が、会社員をやりながら講師をやったり、作家をやったりしています。これって「違うこと」をやっている側面があると思っています。
一方で、著作は「シリーズ」で出すことを考えているし、講師は3ヶ月に一回りというものを毎期やったりもしていることもあり「守り続けること」もやっています。
といいつつも「違うこと」をやっても、共通の価値や学びを見いだしたり、毎回同じことを繰り返しても新しい発見があったりするのも事実であり醍醐味でもあります。
自分が常に考えていることでもあるので、なかにし礼さんのコメントとMIKIKOさんのコメントのギャップは心に残ったわけですね。
軸を持ち、いろいろ試す
この違いについてすこーしだけそのあと考えてみたのですが、どうやら「表現手段」と「コンテンツ」についてそれぞれコメントされているのだな、という結論にいたりました。
つまり「戦争体験」を主要「コンテンツ」にして歌謡曲や演歌、ポップス、小説などという「表現手段」を複数組み替えてつねに「違うこと」をやっているなかにし礼さんにたいして、「日本人ならではのダンス」という共通の「表現手段」をまもりつづけながら、アイドルの舞台やオリンピックセレモニー、ドラマの挿入歌ということなる「コンテンツ」をあつかっているMIKIKOさん、という対比なのかと。
であれば、単なる「変わる」か「守る」かの二項対立ではなく「変わるところと守るところを見極めた上でのミックス」という結論なのかな、ということで納得しました。
言い換えると「軸を持った上で、さまざまな変化を加えて行くこと」が貴重だ、と妙に納得した週末でした。
皆さんにとっての「変えるもの」と「守るもの」はなんでしょうか。