こんにちは。
大企業の若手が新団体設立!?
先日、以下のようなニュースがNHKで流れたようです。
この団体の発起人として関与した方のうち何人かを知っている事もあり、こういった動きは非常に歓迎できる事であり応援したいと思います。
僕自身は大企業グループに所属した事もあり(今もですが)つつ、中小や新興企業に所属した事もあります。
またクライアントとしても様々な規模や文化の組織に関与させてもらった事もあります。
なので、一部の新興企業や外資系からみれば「30代で若手?」という声が聞こえてくるのも分かります。
大企業の「若手」が年を取っている理由
28歳のころ、所属していた会社がIBMに買収されて部門統合のイベントの幹事になったときのことです。立食パーティの食事のメニューを決めるときに旧IBM側の幹事が「君たち若者が多いから、炭水化物多めでいいんじゃないか?」と言いました。
とっさに僕がコメントした言葉が「いえ、僕たち若者は一人もいませんよ」というものでした。
先方の反応は「何言ってるの、あんたも若者だよ」というもの。
IBMでは30代は若手です。当時の僕は「若者」とは新入社員を指し、2年目からは若者ではなくなると思ってました。組織の規模によってそれくらいの感覚のギャップはあるものです。
そのようなギャップを起こす原因となる要素はたくさんあると思いますが、そのうちの代表的なものの一つが「コミュニケーションの手間」だと思っています。
ある人に言わせると、物事をすすめるためのコミュニケーションが、新興の組織(当時の僕の所属もと)を「1」とすると、IBMは「無限大」だそうです。
小さな組織では難なくすすむものも、規模が大きくなると本当に手間がかかります。それを認識せずに無理矢理ショートカットすると当初の目的を達成できません。
たとえば、ぱっと見理不尽な社内ルールがあったとします。
普通の感覚ではおかしい。理由を考えても思い当たらない。そんなときに、上司に質問したとします。返ってくるのは、大体...
「しらないけど、グローバルのルールじゃない?」
というもの。
「それって、おかしくないですか?」
と食い下がっても
「とりあえず、従っておけば。変える労力よりも軽く済むよ。ちなみに無視して破ると、始末書だと思うよ」
という感じです。
一時が万事、この調子。これを巧く前に進められるようになるには、やはりある程度の年月がかかるわけです。
へこたれずに前に進む
巧く前にすすめるためのコツはあります。地味ですが「へこたれない」ことです。
先ほどの、上司との架空のやりとりの例のような場面に遭遇すると、志の高い人ほどショックを受けて、がっくりきます。僕だって机の上に突っ伏してしまうこと、幾度か。
でもそこでへこたれてはいけないのです。
大企業ならではの進め方があるのです。
それは...大企業は人材(の数)が豊富です。同じような職務を担っている人がたくさんいます。ですので、そういう人に同じ質問を繰り返ししてみるのです。
そうすると、出るわ出るわ、知恵や情報の数々。
「あ、それね、○○さんが言っただけー。無視していいよ」
とか
「そのルールは、先月廃止になったよ」
とか
「おれ、こうやったら、法務チェック通ったよ」
などなど。
ルールというのは、それが無いと無法地帯になってしまうので、それを防ぐために作られます。しかしルールが存在するということは「正式な」例外も存在するという意味でもあるのです。
へこたれずに聞いてまわった結果、単に取り越し苦労だったとか、ややもするともっと得になる方法があったとか、というのはざらです。
大企業は埋もれた情報の宝庫なのです。
ですから、大企業内でのコミュニケーションのコツは「へこたれない姿勢をもつこと」だったりするのです。
いかがでしょう?皆さんにも思い当たる節はありませんか?