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組織の活力の維持 〜「働かないアリは交代要員」をホワイトカラーに当てはめる〜 

こんにちは。

ここ数日、北海道大学などの研究チームのある調査結果が英国の科学誌に載ったということでネットや地上波などで話題になっていました。

「働かないアリ」は交代要員

newspicks.com

もともと、2割程度の働き蟻は、仲間が働いているのを横目で見ながらサボっている、という観察結果は有名でした。そして、このサボっている個体を引き抜くと、それまで働いていた個体のなかから、サボりだす個体が出てくる。それが、同じように2割程度である、というのです。

仕事柄職場のパフォーマンスについて経営者やリーダーの方々と議論することが多いのですが、この観察結果はよくたとえ話として引かれます。

今回の研究結果は、この2割のサボっている個体は、実はブルペンに控えている代替要員であり、現場の働き蟻が疲弊するとそれに代わってリリーフ要員としてすぐに現場で働き始める、というものであり、この要員が存在しない組織は組織としての寿命が短い、という事が確認できた、というものだそうです。

なるほどー。

企業にも遊休要員が必要か?

では、これをホワイトカラーに当てはめるとどうなるか、というのが読者の大半の興味だと思います。

実は僕は、この考え方に対する

「ホワイトカラーもやはり、2割程度の遊休リソースは持っておかなければならない」

とか

「効率を追求しすぎた現代の組織への警鐘である」

となりがちな結論に対して若干の違和感を感じていました。

ただでさえ効率が悪いと言われている日本のホワイトカラーの現場に、更に「ゆとり」を持ち込んだらエラい事になる、と思うからです。

ですので、週末にかけてぼーっと「あーでもない」「こーでもない」と考えていました。

もしかしたらアリンコは睡眠をしないので、この遊休個体は人間の睡眠に該当するのではないか、という仮説をもちましたが、調べてみるとどうやら昆虫もほ乳類の睡眠に該当する時間があるようです。

そもそも、それは生物学的な「休息」ですので、社会的な活動として「遊休」とはことなります。

ホワイトカラーの「代替リソース」とは?

で、思い至ったのは土日の存在です。

人間の場合は、アリンコの2割の遊休を、土日の休暇を取るということで代えているのではないか、と思ったわけです。

組織になにか緊急なことが起こった場合、土日の時間を労働に当てて補填する事はたまにあります。

これが常態化するとそのチームは疲弊して心や体を壊す人が増え始めます。ですから、当然チームの仕事の計画をする人は配慮する必要があります。週末を労働時間として考慮してしまうとそのチームは長持ちしません。

週の概念や、曜日、特に日曜日(今は土曜日も)の考え方は起源にいろいろ説はあるものの、古代バビロニアからユダヤ世界を通じてキリスト教世界に伝わったものが世界の標準になったようです。

人間の心や体の休息と再生産にあてる時間、という意図があったかどうかというと、分かりませんが、これは人間の生産活動を支える上で世紀の大発明だったのかもしれません。

ということで、すでに賢い人類は先の研究成果を知って知らずか、休息による代替リソースの確保を数千年にわたって実施していたのだ、というのが僕の結論です。

皆さんはどう思われますか?

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