「知っている」と「できる」の差 〜腹式呼吸で声を出す〜

こんにちは。

「知っている事」と「できる事」の差

僕自身が研修や講演をご提供する時に、よく「『知っていること』と、『できる事』はちがうんです」とお伝えします。

新しいアイデアを提案したときに「そんなことは、誰でも知っている」という反応が多くあるのですが、この時も「知っているだけではなく、やってみましょう」なんてお話をします。

多くは「知っているから大丈夫」と安心してしまっているケースか「知っているのになんでできないのだろうか?」という課題に対して「できる」ようになるために「やってみる」ことや「自分のものになるために、訓練する」ことの重要さや難しさをお伝えするのが意図です。

この重要さや難しさを理解する事は、その後前向きに成長や変革に向けての取り組みに着手するためのスタート地点になります。

腹式呼吸で声を出す

今回、教わる立場でこの難しさを痛感しました。

半年くらい前に、以下のような投稿をしたのですが、ここでのテーマは声です。

eitarokono.hatenablog.com

 この投稿を受けて、幾つかご紹介を頂きました。(ご紹介いただいた皆様、ありがとうございました)その中で、今後のお仕事の流れのご縁もあって、とあるヴォイストレーニングを受けることができました。

声が出るメカニズムを理解した上で、実際にやってみる、という流れだったのですが、よく理解したつもりでもこれがなかなかできない。自分の体にもかかわらず、です。

腹式呼吸をやってみて、そのご息を履きながら声を出す、言ってみればそれだけですが普段やっていないので、えらい苦労しました。

長くアスリートをやってきたので、理解しても体がそのとおり動くわけではないのは分かっています。また、一度できてもそれが自分のものになっていないと本番で発揮できないものです。なんどもなんども体になじませるまで訓練してはじめて本番で発揮できます。

分かってるんです、アタマでは。分かってるんだけど、これが本当に難しい。

自分のものにするために

その後、すぐにとある金融業界の企業向けに講演をする機会があったのですが、やはり残念ながら習った技術を思った通りに発揮する事ができず。

講演ではやはり、中身が重要ですので優先順位1番はお届けする中身です。今回は2番目のテーマとして「声」を上げていたのですが、やはり気が回らない。途中で、はっと気がついて「声」に気を向けるのですがまたいつの間にか中身の事でアタマがいっぱいになり、忘れてしまうのです。

これも同じくアスリート時代、レースに臨むときにはいくつも課題点があがるのですが、やっぱり本番で解決できるのは一つか二つ。それ以上は本来集中すべきレースに影響がでます。

意識しなくても自然に振る舞えるようなところまで「体に覚えさせる」というのはこう言う事だと思います。

これは、所作を重視する「●●道」にも通じる事なんだろうと思います。

課題を解決していくのはなんと難しい事か、そんなことを改めて感じました。

10日後に迫ってきた2016年は日頃から声の出し方を改善する訓練をしていきたいと思います。