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すすめられて読んだ本 〜「修身」って先入観がありました〜

こんにちは

 前回も、自分で手に取ったのではなく仕事上、必要に迫られて読んだ本からの学びについて書きましたが、今回も。

半信半疑手に取った本

おそらく、自分からはその先入観から手に取る事がいだろうな、と思う本を薦められて読む機会がありました。

これまた思いもよらぬ収穫があったので、取り上げたいと思います。

森信三著『修身教授録』です。

修身教授録 (致知選書)

修身教授録 (致知選書)

 

 近いうちに教壇に立つ予定があるのですが、その流れで手に取る事になりました。

著者は平成4年に95歳で亡くなった方です。教育者を育成する天王寺師範学校(現在の大阪教育大学)での講義録という形式をとっているため、すすめられた背景としては「教壇に立つ者のメッセージングの仕方」と「教育者育成を目的とした内容」の二点に対する気付きを与えたいという意図だと推察されます。

ちなみに、先ほど書いた「先入観」というのは...

「修身」ということばを聞いて、(正誤や是非は別にして)想像するのは

  • 第二次世界大戦GHQによって日本の教育科目から消えたもの
  • すなわち軍国教育を助長してしまった、とされているもの
  • 例えば、二宮金次郎の勤勉さを極端に奨励し、楠木正成を過度に礼賛するもの

といったものでした。

なので、すすめられた時は「うーん...?」というのが正直な反応でした。

500ページを越える大部なので、率直に言えばそれなりに抵抗を感じつつ半信半疑に読み始めました。

新たな視点が満載

ところが、です!

本稿のテーマでもある、ホワイトカラーが仕事をする上で、もしくは人がよりよい人生を送る上でのヒントが満載だったのです。

普段僕自身が考えている事を分かりやすく解説してくれていたり、疑問や迷いを感じている事に対しての考え方のヒントを示してくれていたり...

もともとの目的だと考えていた「教壇に立つ者のメッセージングの仕方」と「教育者育成を目的とした内容」についてはもちろん大いに役立ちましたが、それ以上に自分の生き方に対する考え方を見直す非常によい書籍だったのです。

冷静に考えると、修身とは文字通り「身を修める」ということで、英語で言えばSelf-Controlってことなんだな、ということですよね。

特に体力や技術もさることながら、精神面での充実がもとめられるホワイトカラーにとって、重要なのはこの”Self-Control”です。そのための学問なのだと、認識を新たにしました。

付箋を貼ったところが沢山あったのですが、例えば

  • 人生は二度は無い
  • 命は一番大切なものなのに、その要素である「時間」を浪費する人は多い。お金はケチるくせに...
  • 人の価値は、その人がこの世を去ってからも社会に貢献できるかどうかだ

といったことが、平易な語り口で、説得力ある流れを持って説明されています。

 このような一見あたりまえのコトは「そんなの知っているよ」という反応を受けがちなのですが、語り口や引用する事例によってはものすごい重みで相手に伝わるんだな、という事が実感されました。

ビジネスパーソン向けでもある

もしかしたら、教育学を学ぶ人に取っては必須のテキストなのかもしれませんが、一般のビジネスパーソンにとっても非常に有効です。

読む前と読んだ後では仕事に向かう心持ちも大きく変わる事でしょう。

あえて時間を作って読んでみる価値のある一冊だと思いますよ。オススメです。

実際には昭和14年(1939年)の書籍なのですが、平成元年(1989年)に再刊され、その後40刷を重ねています。古くて新しい、いわゆる「永遠の課題」を扱っているとも考えられます。

僕にとっても記憶に残る一冊ですし、内容も去ることながら、(信頼している)人が薦める書籍を読んでみるというのは新しい視野を開くという意味では有効な手段だということを学ぶ機会にもなりました。

おそらく来年のどこかで改めてもう一度読むのではないかと思います。

皆さんもそのような一冊ってありますか?