チームの役割構成 アカデミックなフレームワークから

こんにちは。

理想のチームとは?

理想的なチームは同種の人ばかりをそろえた集団ではない、とかいわゆる”優秀な人”ばかり集めてもチームは成立しない、とよく言われます。
僕たちも経験的にはこれが正しい事は何となく分かりますよね。ひところの某プロ野球チームは、資金を大量投入して4番バッタークラスをずらっと並べていましたが、そのころはチームとしてはあまり強い印象はありませんでした。
じゃあ、どういうチームが良いのか?という疑問にうまく答えるフレームワークがあったので、備忘録的に整理してみようかと思います。

ベルビンの『マネジメントチーム』

ダイヤモンド社の『マネジメントの先覚者』に掲載されていたメレディス・ベルビンという人の「マネジメントチーム」という著書での分類に着目しました。
曰く、
『チームメンバー一人ひとりの短所と長所のバランスをとることで、不完全な人間で完全なチームを作ることができる』
ということであり、次の8種類の役割分担に基づくと言います。
 
①一般社員:保守的、従順、凡庸、常識的かつ勤勉
②議長:冷静、自信あり、自己抑制、人を見る目がある
③方向付けをするひと:緻密、積極的、ダイナミックで、惰性・無駄・自己満足・欺瞞に取り組む意欲や姿勢がある
④構想者:個人主義、真剣、型破り、才能、想像力、知性、知識をもつ
⑤資源の調査をするひと:外交的、熱心、好奇心旺盛、話好き、人と接点を持ったりあたらしいものを発見することが好き。難題に取り組める
⑥監視と評価をするひと:冷静、情に流されない、慎重、判断力、決断力、頑固
⑦チームメンバー:社会性を重視、穏やか、繊細、臨機応変、チームワークモチベーター
⑧作業を完了・終了するひと:労を惜しまず、規律正しい。誠実で細かいところに気がつき、最後までやり抜く。完全主義者
 
それぞれの特性を見極めて、チームを構成する事が重要です、ということですね。同じ作業でも、それをやりたいという人と、やりたくないという人がいるのが、一番分かりやすい特性の発露だと思います。
同時に、それぞれの特性を持つ人は、欠点もあります。例えば「完全主義者」というコメントがある⑧の「作業を完了・終了するひと」は、「些細なことを心配しがちであり、成り行きに任せることが苦手」という傾向です。
これが許容可能である範囲にとどまっていることも重要なポイントです。表現をかえると「完全主義」という特性を活かすためには多少の融通の利かなさは周りが許容しなければならない、ということも言えます。

現場で活かしてみようか。

もちろん、現実的にはこの8つの視点の応用になってくるとは思いますが、幾つか示唆に富む整理だと感じました。
また、いろいろ自分の価値観では信じられない行動を取る人が周りにいるとしても、この整理を見れば長所を活かすためにはある程度の短所には目をつむれそうではないですか?
ちなみに、このフレームワークを見て、僕が思い浮かべるチームは漫画「ワンピース」のルフィのチームなのですが、皆さんはいかがでしょうか?
 

マネジメントの先覚者