こんにちは。
某社長の講話
先日、ある企業の新任管理職研修で、その企業の社長が講話をされる機会に同席する機会がありました。
非常に印象に残ったコメントがあったので、その部分だけご紹介できればと思います。
その企業は、なかなか厳しかった日本経済のなかでも、今世紀は業績右肩上がりで、同業他社と比較しても営業利益率が2.5倍という好業績組織です。
今まで多くの経営者の方の講話を聞く機会に接してきましたが、語り口や内容、説得力ともにすばらしいものがありました。
中でも、「最後に、新任管理職の皆さんへ伝えたい事があります」と始まったメッセージが印象的でした。
「外国に『魚は頭から腐る』という表現があります。すなわち、組織でいえばリーダーが悪ければ、組織全体に広がる、ということです。」
その後です。
「当社で言えば、私」
このフレーズをさらっと仰られました。続けて
「事業部であれば事業部長。課であれば、今日ご出席の皆さん。」
と。
当事者意識、責任、覚悟
もちろん、教訓としては、『リーダーとして、正しい行いをせよ。何か問題が発生したら自分の事として考えよ』というものでしたが、
「当社で言えば、私」
と、いうフレーズに繋がらざるを得ない「魚は頭から腐る」という表現を、自組織の評価に使う人、身近にたくさんいるでしょうか。
この表現を使う時には、たいていトップ以外の人が自組織や国家を批判するか、他組織を批評する時であることが多いでしょう。
でも、この社長は自社と自分の対比でコメントされていたのです。自組織の課題は、自分の課題。メンバーのミスは、自分の普段の注意不足って考えておられるのでしょう。
ご自身への戒めとして、内外に宣言しておられるのかもしれません。
とはいえ、なかなか聞く機会の無い内容に、感銘を受けた次第です。
そして、それを聞いた新任管理職である社員の皆さんも同様に感じられたようです。その後の懇親会では、社長と社員の皆さんの距離が近い事も感じられました。
身近に尊敬すべき人は沢山いるのだな、とも感じました。
見習わなければ。
皆さんはどうお感じになりますか?