Chief Motivation Officer!? なんだそりゃ?

こんにちは。

ナレッジワーカー(知識労働者)の時代、といわれて久しいですね。
ホワイトカラーとも概念は重なると理解しています。

モチベーション≒パフォーマンス!?

これらの人の生産性を考えるときには、いろいろな要素に分解されますが、
モチベーションもそのうちの大きな部分を占めます。

本稿も、僕自身が意識しなくとも、つい、個々人のモチベーションの維持についての記述が自然に多くなっています。

簡単に言うと、同じような能力のひとでも、モチベーション高く働いている人のほうが、
そうでない人と比べて高いパフォーマンスを残すのはほぼ間違いなく、場合によっては
モチベーションが高い状態が長ければ長いほど、結果的に経験や知識、スキルの蓄積が早く進み能力も高くなるという良循環が生まれます。

ですので、いかに自分がモチベーション高い状態に持っていけるか、ということがキャリアの目標達成には重要な要素であるといえるでしょう。

極論ですが、実は僕自身は、ほとんど9割がたこのモチベーションによって成果が決まるといえるとすら思っています。

メンバーをモチベートするのがリーダーの仕事

自己管理、という意味でも重要な要素ですが、組織のパフォーマンスに責任をもつ、リーダーにとっても同様の重みがあります。
二冊目の著作で僕は、リーダーの仕事は『メンバーをモチベートして、目標に向かわせること』
と整理しました。言い方を変えるとメンバーのモチベーションに配慮しない人はリーダー失格といえます。

ただ、現実世界ではこの「メンバーをモチベート」することは、非常に難しい。

その理由は何にモチベーションを感じるか、は、個々人によって異なり、さらにいえば、同じ人でもキャリアステージやライフステージによって異なるからです。

人によってモチベーションの源泉が違う上に、それが刻々と変わっていく。それを理解しなければなりません。そしてそれをベースに職場でのコミュニケーションを行うのです。

モチベーションの源泉は人それぞれ

ここでのチャレンジは、相手のモチベーションの源泉を把握しづらい点です。たとえば、ポジションに固執する人、お金に固執する人は特に、なかなかこの意志を表明しづらく、表面では違うことを言いがちです。
これを推測して、その人にとっての「にんじん」になるものを先回りして与えることができれば、非常に有効な手段となります。

とはいえ、マズローの欲求段階でいうと、やはり究極的にはライフステージや、キャリアステージが上がると、仕事の中身に対する充実感や社会的意義などにモチベーションを
見出す人が増えてくるものでしょうから、成熟した社会となりつつある日本では、ポジションやお金以外への配慮が重要になってくるはずです。

自身やチームのモチベーションについて考えていたときに、「では、会社の仕組みの中でモチベーションに配慮するロールを担っているのは誰だろう?」
という疑問が沸いてきました。
「そんなの、全員だ」「リーダーの仕事に明確に含まれている」
というのも正しいです。ただし、現在の職場環境を見たときに、その建前が通用はしないだろうな、というのも率直な感覚です。
Chief Motivation Officer

そんなときに、「Chief Motivation Officer」という言葉を思いつきました。
これは、すばらしいアイデアだ!と思い、今後の日本の会社組織にこの言葉を根付かせよう!などと一人で盛り上がっていたのですが、念のためGoogleで検索してみました。
結果は、大量にヒットしました。

やはり組織の抱える課題というのは共通しているのですかね。

このCMOのミッションは、社員の心と体の健康を維持し、最高のパフォーマンスを出す人的インフラを整えること。
指標はおそらく、「社員満足度」や「離職率」「傷病の発生率」と、会社業績でしょうか。
仕事の中身は、マネジメントを含む社員の評価指標にチームメンバーのモチベートに関する項目を加えたり、コーチングやメンタリングの制度実施、その中での
モチベーションに関する議論の進め方のガイドラインを作ったり、評価者研修を行ったりするのでしょう。
また、組織へのロイヤルティとも大きく関係しますので、社内イベントや「社内ブランド」構築の取り組みも仕事になってくるはずです。

それぞれの持ち場で、気がついた人がやっていることではあるのですが、目的や成果の測り方、経営の中での位置づけなどの点で、オフィシャルな専門業務と位置づけても
良いのではないか、と思います。

皆さんはどう思われますか?