23年ぶりのぎっくり腰 「有言実行」が裏目に…

こんにちは。

健康の重要さを再認識

初めての書籍「仕事のコツ」を出版したときに、最後の章は何で締めようかと考えたのですが、「健康」で締めることにしました。

仕事をする上で、心や体の健康はやっぱり最低限のことだからです。

プロフェッショナルとしてコンディションをベストに持っていくことは、当たり前という言い方もできるでしょう。

にもかかわらず、やってしまいました。

今週の火曜日、久しぶりにぎっくり腰になりました。

昼間から変だな、と思っていたのですが、夕飯後に立ち上がろうとして激痛が走り、そのままうずくまってしまったのです。

なんとか歯磨きだけして、寝室まで移動し横になってそのまま。

翌日はほとんど作業に当てていたので、自宅で過ごすことができました。

が、翌々日以降重要なプレゼンが目白押しで何人かの同僚にはバックアップの準備などで負担をかけることになってしまいました。

これは、新年早々反省事項です。

現状認識の甘さを痛感

実は、今回の腰痛の原因は明らかです。

平泳ぎをやりすぎたこと、です。

 先週、以下のような目標を立てました。その中の1つに今年は趣味の水泳で種目を変えて取り組もうというものをセットしました。

具体的に言うともともと自由形やバタフライが自分の専門なのですが、下半身、特に太もも強化のために、平泳ぎをやってみる、という意図です。

eitarokono.hatenablog.com

で、週末に普段やらない平泳ぎ中心の練習をしたわけです。

平泳ぎは、手足は左右対称に動かさなければなりません。これは人間に取っては大変不自然な動きです。それだけであればバタフライも同じなのですが、平泳ぎはこれに加えて、人間の体のうちでもっとも重いパーツであるアタマを上下に数十センチ動かすという、さらに不自然な動作を繰り返さなければなりません。

そうすると、腹筋の強さが十分でない場合、背筋に負担がかたより、その背筋が痛むことで腰痛に発展するわけです。

実は23年前にも一度腰痛で歩けなくなりました。

そのときは水泳の朝練で全体の距離のうち2000メートル以上をキック中心のメニューをやっていた週の後半に来ました。

あのころは、数千メートルを連続したから負担が来ましたが、今回はホンの数百メートルだけでした。

現役を引退して何年も経っているにもかかわらず、アタマはまだかつてのままで、これくらい平気だろうと思って急にやり過ぎたわけです。

週に6日泳いでいた当時と、週に1日しか泳がない現在とでは体の準備レベルがスタート地点が大きく異なるため、入り方を工夫する必要があったのです。

一度成功体験をすると、どうしてもその経験を消し去ることができず、異なる状況下で同じことをやろうとしてしまうのは、ビジネスでもよくあることです。

これは、気をつけないといけないですね...なんてことを、思ったこの数日間でした。

おかげさまで週末は、宇都宮までの出張以外には仕事を入れないようにしてなるべく横になっていたので、日曜の夜の時点ではだいぶ快復しました。

なんとか大事に至らず、考え方を改める良いきっかけになったのでプラスの方向で解釈しています。

これからは、泳いだ後のストレッチを欠かさない、腹筋を少し鍛えて背筋とのバランスを取る、というようなことに配慮していきたいと思います。

皆さんも健康には気をつけて参りましょう。

 

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2017の目標 〜延長線ではなく、ワンステージアップ〜

こんにちは

今年の第一回目の発信ですので、昨年、一昨年に続き目標を立ててみたいと思います。

全体としては、2012年に出版をしたことをきっかけに、それまでとは異なる領域でいろいろ活動してきました。その中でも質を高めたり幅を広げたりすることができてきたと思いますが、これも5年ほどたったこともあり、延長線上で高めるのではなく、ワンステージアップしないといけないと思い始めました。

近場ですが家を引っ越して環境を変えることも決めましたし、仕事や個人的な活動についても次の5年に向けて一歩踏み出す1年にしたいと思います。

とはいいつつフレームワークは昨年と変えずに目標をセットしました。

実はこれに先立って”やりたいコト100のリスト”というのをつくっています。

どういうものかというと...ググって頂くとたくさんヒットするので是非どうぞ。

自分でも知らなかった自分の欲みたいなものが客観的に見られます。

それをもとに再集約して以下に示したいと思います。

1) ワーク(所属会社):
年間ターゲット達成・ブランド構築

やはり今年も8760時間中、2000時間以上はIBMに使う予定ですのでここは充実させたいところです。

昨年の振り返りでも、達成できず最も悔しかったところの1つですので、挽回します。具体的には与えられた数字を超過達成して昨年の埋め合わせをすることと、更なる飛躍を視野に入れて強いチームを作っていければと思っています。

www-01.ibm.com2016年の間に、多くの課題を解決し(とはいえマイナスをゼロにするという意味合いが多かったですが)、新年の体制変更で戦っていく体制は整いました。次に向かうのは高いレベルを皆で目指していくところです。

既に2016年中に多くのプロフェッショナルサービスやソフトウェアサービス会社とのアライアンス、販売会社とのパートナーシップについても手がけており2017年にはプレスリリースなどを通じて市場に発信していきます。

また、2017年、IBMとしてもこの領域に対して投資をしていく予定ですので、Cognitive技術を活用した人事の改革にご期待ください。

この領域でのワンステージアップは、1年の後半に持ってきたいと思います。

2)ワーク(個人事業):
有益な情報発信と新しい働き方の実践

個人事業も当面は情報発信が中心になる予定です。

発信したい情報と社会で必要とされる情報が一致するのがすごくいいと思っているのですが、昨年は特に「働き方」が注目されたこともあり、自分の日頃の(というか20年来の)課題意識とニーズが近づいてきたな、とか、今までの理想論から、より実現可能性が高まってきたな、と思う瞬間が多くなりました。

ですので、発信していく情報も少しずつ世の中に有益なものになっていくといいなあと思っています。ただ、その測り方って実はあんまりイメージはつかないのですが。

昨年、掲げつつ達成できなかった目標を改めて掲げたいと思います。

  • 「2冊のオリジナル新刊」と、「コンテンツの有効活用」を通じて出版をします。

また、

更に受講生に意義を感じて頂けるような提供を心がけていきます。

さらにさらに、

今年らしくしたいのは、2点。

  • 出版、メディア発信、セミナー、講演という活動以外の新しい領域にも一歩踏み出したいです。
  • あと、”働き方改革”の目玉の1つである復業についても、IBMと相談しながらチャレンジしていきたいです。

3)ライフ(個人):水泳競技会に2度出場

水泳は継続します。やはり2かいの大会出場はしたいと思います。ただ今までの延長で自由形やバタフライばかりではなく、平泳ぎまたは個人メドレーにシフトしてみようかと思いました。

きっかけは、昨年末スキーに行った時に、2400mのコースを何度も滑っていると、太ももが耐えられないことが分かって、より足を使う運動をしようと思ったのがきっかけです。

40の手習いでゴルフやスキー、釣りといった分野にも手を出したので相乗効果を狙っていきます。

100のリストを眺めてみて気がついたのですが、「○○に会いたい」という項目が多いのです。これは今回、新鮮な発見でした。

人と会うというのは、行動を起こすには非常にいいきっかけですからね。いろいろ妄想も含めてリストしたのでかなうといいなあと思います。

他にも、小説10冊、小説以外の書籍20冊、映画20本などインプット系の目標もたてました。

4)ライフ(家族):
新環境で新しい習慣を

冒頭に書きましたが、春先に転居します。新しい環境での生活は近場とはいえそれなりに家族皆に取って負担ではあると思うので、まずはなれることが最優先です。

中学に上がる上の子にとっても新たなチャレンジが増えることでしょう。

これをきっかけに家族で新しい習慣を作ったり、子供たちが成人するまでの想い出をつくれるといいなあと思っています。

具体的には、月に一回は家族で出かける、家ご飯を増やす、などの目標をたてています。

5)おまけ:上記目標を忘れない

これも、今年も継続。振り返る機会も増やしていこうかと思っています。

さてさて、どんな1年になるか今から楽しみですが、本年もよろしくお願いいたします。

みなさんは、どんな目標をたてましたか?

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年間目標振り返り 〜歴史的な年に悔しい結果〜

こんにちは。

2016年ももう終わりに近づきました。

今年のアタマに決めた目標を振り返ってみたいと思います。目標は添付参照です。昨年の反省を踏まえちゃんと中間振り返りもしました。

総括すると、非常に悔しい結果でした。ただ、過去の数年とくらべると「自分は何をやっているのだろう?」とか「なんでこんな目に遭うのだろう」という、他責にしたくて仕方が無く、厄年のせいにしていたような後ろ向きな状況は完全に脱しました。

うまく行かなくても、自分の問題と考えられるようになったわけです。その意味では圧倒的な進歩ではありました。

1) ワーク(所属会社):年間ターゲット達成

これ、IBMが上場企業なのでどこまで言っていいのか分かりませんが、自分として一義的に負っている最も意識したターゲットが達成できませんでした。

ここが最も不本意で悔しくて仕方がありません。

次年度は、少しでも言い訳できない状況をつくりだして、自分の責任で絶対に達成したいと思います。

これについては、思うところが多すぎて記せませんが、いろいろな問題はかなり解決して次年度はより高い位置から出発できるような準備がととのったと思っています。

問題解決と種まきに費やした一年でしたが、素晴らしいチームメンバーのおかげでベクトルは目標に向かっていると確信しています。

2)ワーク(個人事業):発信活動の継続

これについては、当ブログを中心に継続的にできました。

また夏には、関西テレビのミュージャックという番組で、今をときめく元AKBの高橋みなみさんやジャニーズのABC-Zの皆さんとご一緒することができました。

書籍は図解版リーダーのコツを上梓することができました。

また、グロービスリーダーシップのコースに登壇することができたのも1つの新しい成果です。

関係者の皆様に心より感謝します。

一方でオリジナルの新刊は出すことができませんでした。これは必ず発展的なカタチで2017年に実現します。

3)ライフ(個人):競技会に2度出場

これについては、未達。具体的には夏のジャパンマスターズ水泳大会には出場は果たしました。もう一回が果たせませんでした。

一方で、ゴルフを始めたという想定外のライフ面での進歩がありましたし、スキーにも取り組むことができたのでアスリート魂はさらに燃焼することになりました。

4)ライフ(家族):家族との時間を維持

これについても、達成です。

上の子が受験を控えていたこともあり、特に下の子との時間は質量ともに濃いものがありました。

これについては、来年も継続していきたいです。(あたりまえか)

5)おまけ:上記目標を忘れない

これも、達成です。あまりにも安易な目標かもしれませんが、昨年目標を立てたことさえ忘れていたので、それを踏まえた目標でした。

2016年全般

それにしても、2016年という年は数年後の教科書にもある程度特別な年として記載されるような特徴的な年だったようなな気がします。

象徴的なのはイギリスのEU離脱の意思決定とアメリカの大統領選挙だと思います。その結果をメディアが想定できなかったことも含めて。

これ以外にも、アレッポでの”代理戦争”やたびたび発生したテロも。

そしてボブ・デュランのノーベル文学賞受賞や、ナタリー・コール、プリンス、デビッド・ボウイジョージ・マイケルなどの死去といった出来事も印象深かったです。

働き方改革の話題も多かったし、それと関係した文脈で人工知能などのコグニティブ技術の話題もさかんでした。つい先日(12/26)の日経の一面は”副業禁止規程の禁止”の話題でした。とうとうここまで来ました。

ビジネスの文脈でも象徴的な一年になるかもしれませんね。

 

さて、冒頭にも記載しましたが、今年は不本意な結果ではあったものの、次に繋がる一年にできたと思います。

2017年の目標は次週発信したいとおもいますが、地に足をつけつつも、大胆に行きたいと思います。

来年もよろしくお願いいたしまーす。

 

みなさんの2016年はどんな年でしたか?

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プロを頼るということ

こんにちは。

抱え込んで頑張るよりもプロの一言

仕事の効率化とか働き方改革などといった動きがさらに高まっているせいか、最近拙著のタイトルで講演依頼をいただくことが増えています。

そのような講演の最中、受講者の皆様、とくに現場リーダーの皆様とのやり取りの中で

「問題が発生した時に、手遅れになってしまってから相談されても手の施しようがない。もっと早く相談してほしいし、そのような雰囲気作りをしたい」

といった声を聞くことがあります。

僕自身も自分の中で解決しようとする傾向があるので、溜め込んでしまうメンバーの皆さんの気持ちはよくわかります。

これは、責任感の強さとも取れるし、自信の表れでもあるかもしれません。

ただ、企業などの場合多くの問題は、過去に組織として経験したことのある問題である場合がほとんどで、どこかに解決したことのある人がいたりします。

その経験を生かし切れている組織が強い組織という言い方もできるでしょう。 とくに、その領域のプロと言われる人のアドバイスは貴重です。

素人では解決できないことや何日もかかるようなことを、5分で解決することさえあります。

宴席での出来事

非常に卑近な例ですが、先日僕が経験したことで、プロの助言の凄さを感じたことがあったので、余興的に共有します。

ちょっと前になりますが、拙著の版元であるディスカヴァー21恒例の年末パーティにお招きいただき、出席した時のことです。

男性の著者4名をバックダンサーに従え、干場社長と同じく著者の岩本麻奈さんがキューティーハニーを踊る、という催しがありました。

毎年演目は変わるこの気合いが入った出し物も、そして会場が帝国ホテルで開催されることも恒例になっています。

ステージに上がり、干場社長手ずからの衣装をまといかなり気合を入れて実施するので、どうやら業界でも評判になっているらしいです。

僕自身パーティ自体には過去3回ほどお招きいただき出席しているのですが、2013年には一度ご指名を受けて、そのときは、ゴールデンボンバーの「女々しくて」を踊りました。

今回も栄えあるご指名を受けましたので、喜んでお受けしたのですが、2回開催された練習会にはどうしても都合が合わず、参加できませんでした。

なので、ぶっつけ本番で挑むことになったわけです。

当日会場に行ってみると、なんと1番と2番の間の間奏中2フレーズ「ソロでやってください」とのお達しが。

この手の出し物はこれまでの社会人人生、伝家の宝刀、門外不出のカッパ踊りで切り抜けてきたので、ちょっと高を括っていたのですが、今回は雰囲気的にカッパで乗り切れそうな感じがしません。

ピンチもピンチ、大ピンチ。

と、本番直前の控え室に3人のプロのダンサーの方々がいらっしゃいました。

我々のプログラムの前に幾つか踊る予定とか。

ここは、プロに頼るしか無い!

僕にとっては、普段の生活であまり接点の無いみなさんではあったのですが(世代的にもだいぶ違っていたし)思い切って、今困っていることを相談してみました。

『「人間の姿での踊りは素人」かつ「普段、陸の運動はしていない」僕でも今から1時間後にそれなりに見られるようにしてください』 

嫌な顔をされたり、笑って流されるかな、と思いきや、3人ともが笑顔でおもむろに立ち上がりサッサッサと振り付けを決めて伝授してくれたのです。

特別な才能や、何度も練習して身につける必要がある類のものではなく、その場でちょっと知っていれば簡単にできるものを。

おかげさまで、2フレーズを無難に(?)こなしきり、ことしもこのチャレンジを乗り切ることができたのです。

自分の中で溜め込んで結局間に合わず出し物をぶち壊す...という最悪の事態におちいることなく、むしろ多少なりとも盛り上げることができたのは、プロに頼るという判断をしたからだと自負しています!

「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」

彼女たちは、普段ダンスのインストラクターをされているようで、その辺りはお手の物。 頼られることも助言することも何の違和感も無いのでしょう。

よく考えてみれば、拙著で訴えている「仕事のコツ」「リーダーのコツ」も、よく誤解される飛び道具ではなく、まずは基本的なことを着実にやりとおすことが本質です。

このあたりと結構似通っているなあとも感じました。

余興ネタなので、一見仕事の効率化とは無関係に思えるかもしれませんが、僕は結構共通していると感じています。

「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」

とはよく言ったものですが、チームの中で、一人で踏ん張り続けることは美学でも根性でもなんでもないんだと思います。

場合によっては逆効果であることさえも…

みなさんはどう思いますか?

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できない理由を言う理由 

こんにちは。

なんで、できない理由を挙げるのだろう?

誰かが新しい何かをやろうとしたときに、前に進まない状態を象徴する出来事として

「保守的な人が、できない理由ばかりを先にあげてくる」

というものがあります。

では何故、できない理由ばかりを挙げるのでしょうか。

この「保守的な人」の立場に立って考えると何か見えてくるかもしれない、と思って考えてみました。

幾つか分類がありますよね。

可能性としては、

①間違いなくできないことだから。

②何が出来上がるか、想像つかないから。

③出来上がっても、意義があると思えないから。

④賛成したくない(やりたくない)から。

⑤やってみて、できなかったから。

くらいでしょうか。

できない理由を言う理由も様々

①「間違いなくできないことだから」については、例えば「いまから錬金術の会社を作ろう」とか「明日、火星にいこう」という類の、客観的に不可能なことをであれば、できない理由を挙げる以前にもしかしたら相手にしないかもしれません。

ただ、これは②「何が出来上がるか、想像つかないから」と紙一重という側面があります。

過去に新しい発明や発見をした人は、周りから①のようなことを言っている、と見なされた側面がないわけではありません。国産自動車を作ると宣言した豊田喜一郎もそうだったでしょうし、大西洋を単独無着陸飛行で横断したリンドバーグだってそう思われていたかもしれません。

ですから、新たな試みに立ち向かう人は、本気でできると思ったらならば「できない」と思っている人に、何をやろうとしているかを、できるだけ具体的にイメージできるように伝える必要があります。

しかし、具体的にイメージできるように伝えたとしても、③「出来上がっても、意義があると思えないから」のパターンのようにその意義が伝わっていなければみな、人は何かとできない理由を付けて賛同はしないでしょう。

国産自動車ができたら日本の国は多くの国民を養うことができたり、誇りを取り戻すことができるでしょう。大西洋を飛行機で横断することができれば、人やものの移動が船よりはやくなるはずです。そんな「意義」や「夢」と結びつけると人は賛同してくれやすくなるものなのではないでしょうか。

④「賛成したくない(やりたくない)から」については、色んなケースがあります。

例えば、それをやられると自分の立場が危なくなるという保身のケースや、愛着を持っていたものがそれによって崩れるといったような感情面での抵抗。さらには「お前のことがきらいだから」といったものまであります。これについてはリクツを超えた世界ですので、感情面で訴えるか、力で押し切るかのどちらかで対応するものなのだと思います。

そして⑤「やってみて、できなかったから」ですが、自分がもし「やってみたけどできなかった」ことがあったとして、誰か他の人が改めて「やってみたい」と言ってきたらどうするだろうか。そんな風に考えてみました。

本当に一生懸命やってみて果たせなかった夢を引き継いでくれる人がいるんだったら、その人を応援するだろうな、と思う反面、「自分ができなかった」ことを目の前でやられてしまうと悔しい、というホンネの側面もあるのだろう、とも思います。

できれば、前者でありたいと思いますが、なかなか簡単なことではありませんね。

企てる側がやるべきこと

まとめると、

「周りができない理由ばかりをあげてくる」

という状況を招かないためにやるべきことがたくさんあって、

①’そもそもできることなのかどうか、検証する

②’出来上がりイメージがより鮮明になるように説明する

③’イメージに加えて、そのメリットを話す

④’その際、相手の感情に配慮する

⑤’経験者に教えを乞う

と言ったことでしょうか。

得てして、何かをしかける側になりがちな性格なので、今日は立場を変えて考えてみました。

みなさんはどう感じますか?

 

賢人の教え 〜T.J.Watsonと福澤諭吉〜

こんにちは。

"THINK"と『学問のすゝめ』

僕自身が意図せず、結果的に大きく影響を受けることになった二人の賢人の間に、共通点を見いだしたことがあったので、少し書いてみたいと思いました。

T.J.Watsonと福澤諭吉です。

最近はWatsonというと、別のものをさすことが増えましたが。

そのCognitive Computing を推進するWatsonを”Watson”と呼ぶ理由は、ご存知の人も多いと思いますが、今のIBMの基礎を作った人がThomas Watsonであり、中興の祖と言われるのがその息子であるThomas Watson Jr. だからです。

IBMの中で、”THINK”という言葉は行動原則のような扱いをうけており、社屋のあちこちや、製品名の一部につかわれています。

その由来になったのが以下のThomas Watson Sr.のコメントです。

www-03.ibm.comここで、

"And we must study through reading, listening, discussing, observing and thinking. We must not neglect any one of those ways of study. "

「文章を『読み』、『話を聞き』、『議論し』、『観察し』、『考える』ことを通じて学ばなければならない。このうちのどれ1つとして欠かしてはならない」

と言っています。

その中でもThink(考えること)を怠るのが多くの問題の原因だ、と続けたため"THINK"がクローズアップされることになりました。

あるとき、かの福澤諭吉の名著「学問のすゝめ」(岩波文庫)を読んでいて次のような文面にあたりました。

「即ち、視察、推究、読書はもって智見を集め、談話はもって智見を交易し、著書演説はもって智見を散ずるの術なり」

『観察し』、『考え』、『読み』、『議論し』、『文書を書き』、『プレゼンテーション』をすることで初めて学問というものであり、当時の「学び」の主流であった和漢の古文書を読むだけの活動は本来の学問ではない、というのが福澤諭吉の主張です。

かなり共通していると思いませんか?

地球のほぼ反対側で活躍し、年齢差は約40歳。ほぼ間違いなく、全く接点はなかった人物ですが、大事を成した人は共通の結論に至るものなのだろうな、と思いました。

賢人の言葉を日頃の行動に

で、翻って我々の日頃の仕事を振り返ってみると、一連の「学ぶ」プロセスのうち、一部しかできていないことって多いと思います。

  • 情報収集して文書化しているけど、本当に考えているか
  • 資料は必死になって作っているけど、説明することに準備も含めて時間を十分割いているか
  • 自分の中だけで完結し、人から意見を貰ったり、自分の見える範囲を超えて情報を出したり、取りにいったりしているか

そんな振り返りのヒントになります。

福澤諭吉も「実用に堪えてこそ学問なのである」というスタンスを取っています。明日からまた改めて行動を見直したいものです。

皆さんはどう思われますか。f:id:eitarokono:20161211212702j:image

 

ベンダーじゃない。パートナーなんだ。 〜魔法のひとこと〜

こんにちは。

下請けいじめ結果的に損

「下請け」とか「ベンダー」、または「業者」という言い方で、いろいろな仕事を外部の企業に依頼することは、多いと思います。

その人たちに品質の高い仕事をしてもらうことは、自分自身の仕事の品質やお客さんへの提供価値を上げるためには必要不可欠だと思います。

僕自身、B2Bビジネスをやる中で、いわゆる「委託先」になることが日常です。

もちろん、難しい仕事もあれば、過去の経験でより確実に成果を出せる仕事もあります。

ケースバイケースであり、1つとして同じ仕事はありません。

ただ、高いパフォーマンスが出せる時に共通の条件があります。それは、依頼元との信頼関係がある場合です。

この信頼関係があると、すごく難しい仕事も、また、とてもつまらない仕事だとしても「この人たちのために、役に立ってみたい」という気持ちが芽生え、とてもいい仕事をするものです。

あるときなど、我々のことを「ベンダー」と呼んだ人に対して、「ベンダーと言うな。パートナーと言え。いっしょに目標を達成するための持ちつ持たれつの関係なんだ」と言ってくれたお客さまリーダーがいました。

長期にわたる、とても苦しい仕事ではあったものの、この一言で「なんとかこの人の役に立ちたい」と心底思ったのを覚えています。

こう言う時に、人は力を発揮するものなのです。

一方で、人が力を発揮し辛くなる状況とはどんなものなのでしょうか。

端的に言えば、抑圧された時です。いわゆる「ベンダーいじめ」に遭ったときなどが典型的です。

依頼もととは言いながらも、約束した期日に情報を出さない。にもかかわらず、遅れた日付分は、”ベンダー”にて、”自主的に”吸収しろ言い出すことなどが具体的な事例です。

これは、明確にビジネス上のルール違反です。金の出し手であることを笠に着て、拡大解釈し悪用しているわけです。(金の出し手といいながら、その担当者が稼いだものではないことは明白です)

こうなると、人は動きません。品質も効率も下がる一方。結果的にケチケチして減額した委託料も、ほぼ無駄になるということで、株主や社員に対して迷惑をかけてしまうことになります。

信頼し、任せることが第一歩

プロフェッショナル同士の契約により委託関係は成立しています。その関係に対して、プロフェッショナルらしくない、ずるいやり方で買いたたこうとか、自分だけが樂をしよう、という行為は第三者から見ると非常にわかりやすいです。

今この案件だけは、乗り切れたとしても、長い間のうちには必ずしっぺ返しを食らいます。

実は、”予算内”に無理矢理収めるとか、少しでも安い価格で入札する、というのは委託先との信頼関係を損ね、結果的に目的を達成できないだけではなく、業界の中で「あの依頼元は、客筋が悪い」というマイナスイメージが出来上がります。そういうウワサは一気に広まるもので、本業にも悪い影響が及ぶことになります。

正直、誰もハッピーにならないし、誰もうれしくないことです。

かの福沢諭吉も「学問のすゝめ」の中で「世の中で『抑圧』ほど質の悪いものは無い」と断言しています。140年前から分かっていた問題を、われわれ現代に生きるまだ解決しきれていない、ということですね。

そろそろ、我々の時代に解決するべき課題なのかも知れません。

皆さんはどう思いますか?

 

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